思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

検察庁の裏金問題ー詳細・分明なCmoonさんのまとめ。

2010-03-02 | メール・往復書簡

以下は、マイミクのCmoonさんのブログ(mixi)です。
三井さんが告発した検察庁の裏金問題について、三井さんの書かれた手紙を基に分明に書かれていますので、ご紹介します。この問題についての真実をしっかり知ることができる極めて優れたブログです。昨日の私のブログとあわせてご覧ください。わたしは、哲学する者として、「なにがほんとうなのか」に高い関心があります。人間が生きる上で最も大事なのは、誤魔化さずに「真実」を知る勇気です。


Cmoon

三井環さんが、告発した、現在もし続けている「検察の裏金」の問題の概略を書きます。(三井環さんの「鈴木邦男氏への手紙」参照)

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当時(2001年)は、大阪地検加納駿亮検事正が、裏金づくりの犯罪(虚偽公文書作成、同行使、私文書偽造、同行使、詐欺)で刑事告発され週刊文春、週刊朝日が大々的に三井氏からの取材により報道されていた。

法務省は加納検事正を福岡高検検事長に上申したが、当時の森山法務大臣は刑事告発されていることを理由に難色を示した。小泉内閣としては人事を承認し刑事告発が「黒」であれば、その責任を内閣が負わなければならないからである。法務省はなかなか内示ができなかったため報道が過熱し大手新聞も一気に報道しかねない状況下にあった。

そこで原田検事総長が考え出したのが「けもの道」という選択だった。(検察の組織的な裏金づくりの犯罪は内部では「公知の事実」だった)
検察の組織的な裏金づくりの犯罪が公表されると、約70名の検察幹部の懲戒免職、国民からの刑事告発、使った金の国への返還、検察幹部OBへの波及など大問題が発覚し検察の信用は一気に失墜し、一時その機能が麻痺するからである。

10月末、原田検事総長とM法務事務次官、F刑事局長が後藤田正晴元法務大臣の事務所を訪ね、加納人事が承認されないと裏金問題で検察がつぶれると泣きを入れた。これを後藤田氏は後に「けもの道」と名付けた。

検察の原点は
◇真実のみを追求しそれを確定する
◇政権に貸し借りを作らないこと
政権に借りを作ると、与党政治家の贈収賄等の捜査が事実上不可能になる。政権への捜査が進む中、検察最大の弱点である「裏金づくりを公表しようか?」と一言いわれれば捜査を中断せざるを得ない。

検察の裏金づくりの犯罪は公知の事実であるのに刑事告発に対し「嫌疑なし」と裁定し「真っ黒」を「真っ白」にした。
「けもの道」により小泉内閣は加納人事を11月13日に承認し、天皇を欺き犯罪者を認証させた。

さらに原田検事総長と森山法務大臣は
◇「検察の組織的な裏金づくりは事実無根である」記者会見した。
◇オンブズマンによる裏金づくりの裁判では、虚偽の準備書面を提出し、法務委員会における野党議員による追及でも虚偽答弁をする。

そして翌年4月17日、「ザ・スクープ」の鳥越俊太郎氏と約束し、4月22日昼から大阪で取材、収録予定の日の朝、三井氏は逮捕された。
5月の連休明けに朝日新聞東京本社が報道した後に放映するという約束があった。他の大手新聞、NHKテレビ等も朝日新聞を後追いするという約束だった。

検察は組織的な裏金づくりの犯罪を隠蔽し、その発覚を免れるために三井氏を口封じ逮捕した。

公権力である検察を告発することがマスメディア電波に乗り、活字になるには、絶対的とも言える証拠がなくてはならない。
この証拠については、菅直人財務相の元政策秘書でフリージャーナリストの松田光世氏が全面的に協力し検証した、十分告発に耐え得るものである。
(松田氏は現在もツイッターなどで告発し続けている。また三井さんの国会証人喚問の道を開くべく活動中でもある)

「検察の裏金」とは、1年間に6億円もの「調査活動費」が1円も本来の用途に使われずに自動的にすべて裏金となって、検察幹部の遊興飲食費、ゴルフ代、麻雀代等に血税が使われた。といものである。
三井氏も次席検事通算6年間、その共犯者として裏金帳簿の決済をして飲食接待にも参加した。

三井さんの逮捕容疑。
◇不実記載・詐欺罪
三井氏は、マンションを購入するに当たり、銀行ローンを組む際に銀行担当者の要望により融資申し込みと同時に住民票を移動した。このことが不実記載として立件された。
不動産取引、銀行実務では、事務の煩雑から先に住民票を移動するのが慣行となっている。銀行ローンを組んで住宅を購入された方は経験されたと思う。
詐欺罪は、登録免許税の減額措置を受けるための証明書1通の財物を区役所から騙取したというものである。登録免許税法では違法な減額措置を受けた場合には追徴金でもって対応することになっている。

◇公務員職権濫用罪
検察事務官に指示して某氏の前科調書を入手しただけである。

◇収賄
某氏の依頼により三井氏が事業資金200万円を無利子で貸与し、その謝礼で3日間22万円の私的な飲食等の接待を受けたというのが事実である。あくまでも私的接待であるので収賄罪が成立しない。

判決は有罪で、7年間の懲役を経て、今年1月満期出所。仮釈放も認められなかった。

さらに詳細にマイミクのタケセンさんの、mixi日記、コメント欄に書かれているので、ぜひご覧ください。
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録画がアップされました。 (C-moon )
2010-03-02 20:43:48

タケセンさん、ご紹介ありがとうございます。

僕の記事の基になっている

シンポジウム「小沢vs検察」にみる検察と報道のあり方
【出演者】
三井環(元大阪高検公安部長)
鈴木宗男(国会議員)
上杉隆(ジャーナリスト)
青木理(ジャーナリスト)
元木昌彦(元『週刊現代』編集長)
安田好弘(弁護士)
司会:篠田博之(月刊 創 編集長) 

録画版が本日アップされました。お時間のある方は、ぜひご覧になってください

http://opinion.infoseek.co.jp/article/766



コメント (1)
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検察庁の改革のためにー柏市での元公安部長・三井さんの講演会

2010-03-01 | 社会批評

本日(2月28日)、柏市の豊四季台近隣センターで、元大阪高等検察庁の公安部長・三井環さんの講演がありました。たくさんの人が熱心に聞き入り、多くの質問が出され、極めて充実した会となりました。主催は、千葉県議の吉川さんのグループです。

官僚も政治家もすべて実名で、驚くべき事実が淡々としかし熱く語らえましたが、三井さんの正直でまっすぐな態度はとても気持ちがよく、終わってから少し個人的にお話もしましたが、なんとしても超越的な権力になっている現在の検察を民主化しなければならないと思いました。

三井さんは、いまの日本には珍しく覚悟のできた方で、一人で検察庁を相手に闘う姿には会場の方みなが深く感動していました。「命を狙われないか?」との質問には、「はじめから命を賭けた闘いです」とキッパリとお応えになりました。

内容についてはまた明日のブログに書きますが、写真を貼り付けます。三井さんと私です。撮影は古林治さんです。
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コメント

this boy 2010年02月28日 23:46

柏でそんな講演会があったんですか!
知りませんでした。

是非内容を教えて下さい。

c-moonさんが普天間基地問題でまた色々問題提起をすると
思います。
明日発売する週刊朝日に注目です。
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タケセン 2010年03月01日 11:37

古林治さん(samさん)が報告文を載せるとのことですので、しばらくお待ちください。私も後で書きますが、話の内容は、すでにYOUTUBEで公表されているものとほとんど同じはずです。
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Sam(古林治) 2010年03月01日 12:41

写真を撮った古林です。

長くなるので講演内容については改めて書こうと思いますが、三井氏の
講演を聞いての印象を少しだけ。

・生々しい実名入りの話に絶句!

・こんな罪ともいえない罪で刑務所入りさせられちゃうの!
 (住民票の届けが1週間早かったとか、知人への200万円の個人的投資に
  対する謝礼の飲食費が収賄だとか、これでは誰でも刑務所入り。)

・検察の裏金問題を公表しようと新聞、テレビ、雑誌と多くのメディア
 にかけあったが、どこも及び腰。どこかが発表してくれればウチ
 も・・・・ 
 最後は朝日新聞が取り上げ、ザ・スクープでのインタビューが決まっ
 たところで、突然逮捕。
 ほとんどのメディアが検察批判に及び腰、政権党の検察(官僚)批判
 も及び腰。
 その理由がわかった気がしました。検察がその気になれば、いつでも
 誰でも刑務所に放り込み、社会的に抹殺することが可能だということ
 です。
 これではメディアも政治家もあてになりません。一人ひとりが声を上
 げていくことでしか解決できないと改めて思い至りました。
 声が大きければメディアも政治家も動くということです。
 みなさんも是非!
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C-moon 2010年03月01日 14:11

この講演会に先立つ2月26日、infoseekの「内憂外患」主催の三井さんをゲストとした『小沢VS検察 その報道は何だったか 私は「検事」と「被疑者」の2つを経験した』というテーマのシンポジウムが行われ、生放送でネットに流れました。
出演者は、上杉隆(ジャーナリスト)青木理(ジャーナリスト)元木昌彦(元『週刊現代』編集長)安田好弘(弁護士)鈴木宗男(衆議院議員)です。
この中でも、三井さんは語っています。
僕はこの模様をツイッターにライブツイートしました。それをそのまま日記欄にアップする予定です。
infoseekで、いずれ再放送されテキスト化されるということなので、こちらもぜひご覧ください。

http://opinion.infoseek.co.jp/article/766

タケセンさんのブログしっかり拝見させていただきます。
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タケセン 2010年03月01日 20:13


三井環さん(元大阪高等検察庁公安部長)の話は、極めて明瞭です。

2001年10月末、
森山眞弓法務大臣の時、三井環さんの内部告発を受けて、「文春」と「週刊朝日」は検察の裏金づくりを追及。法務官僚である当時の検事総長・原田明夫氏は、長年の裏金つくりの実態が明らかになることを恐れ、警視庁長官を勤めた大物政治家の後藤田正晴氏に泣き付き、公安部長の三井環さんを逮捕する準備に入る。

これにより、一部の大物政治家に検察は弱みを握られることになったわけだが、これを三井さんは「けもの道」と呼ぶ。

2002年4月19日(金)
検察庁告発のスケジュールが出来上がる。まず、5月の連休明けに、朝日新聞が一面トップに載せ、一問一答形式で詳細に実態を明らかにする。それを受けて、各新聞社が一斉に記事にする。それと共に鳥越俊太郎の「ザ・スクープ」で取り上げる。以上が予定された。

2002年4月22日(月)
「ザ・スクープ」のビデオ撮りのために朝、家を出たところをいきなり逮捕。
検察は、収録される映像がすぐに放映されるものと勘違いし、慌てて逮捕したというのが実情のようだ。

これ以降、検察は弱みを握られ、一部の政治家に操られる組織に堕落した。

三井さんは、この現状を変えるためには、三井さん自身が国会で証言し、同時に現在の検事総長である樋渡 利秋(ひわたり としあき)氏を証人喚問して、裏金問題の事実について正し、きれいにすること(※東京地検特捜部は毎年3000万円、大阪地検特捜部は毎年2000万円、全国では毎年6億円)、
さらに、千葉景子法務大臣が行政法上の指揮権を発動し、事実を明らかにさせ、裏金の全額を国庫に返金させる。関係者を処分し、検察庁の正常化を果たすことが必要だ、と主張する。

これにより国策捜査をなくす。現在の小沢氏関係への捜査は常軌を逸している。------以上が三井環さんの語る事実と考えの芯です。

その他の話はまた書きます。古林さんもよろしく。
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Sam(古林治) 2010年03月01日 21:53

以下、タケセンの記した三井さん講演骨子の補足です。


けもの道に足を踏み入れた検察はその後、時の政権と癒着関係を作ることになる。ときに政権を守るために、ときに検察の権威を守るために政治的意図を持った行動に出る。
三井さんはいくつか例を挙げる。
(以下の4例は三井さんの見立て。)

その1.日歯連闇献金事件
自民党議員20数名がかかわったといわれ、その中心には橋本龍太郎、野中広務、青木幹雄の3氏が含まれていた。
事件発覚の2004年、小泉政権がその影響を恐れ、検察(松尾検事総長)に圧力をかける。検事総長の指示で村岡兼造橋本派会長代理のみ在宅起訴で収拾を図った。

その2.朝鮮ビル詐欺事件
朝鮮総連ビル支援をしていた元公安調査庁長官の緒方氏が詐欺容疑で逮捕された。これは当時、北朝鮮に圧力をかけていた安倍政権が快く思わず、検察を利用して逮捕させたと見る。

その3.小沢一郎氏公設秘書逮捕
2009年3月、小沢一郎氏の公設秘書が西松建設献金絡みで逮捕された。
政治の流れ(衆院選前)に大きな影響を及ぼさない(強制捜査しない)のが検察のよき伝統であった。
これは麻生政権の指示による捜査だと見る。

その4.小沢一郎氏の土地疑惑事件
石川氏は規制法違反(不記載)を認めているが、石川氏ほか2名の逮捕は明らかに小沢氏狙い。
検察がここまでやるからには、以下の2点が前提でなければならない。
・陸山会の4億円に水谷建設からの5000万円が含まれていたという確証が
 ある。
・小沢氏と石川氏の共謀の証拠がある。
いずれの確証もなく、強制捜査、逮捕は検察の暴走としか言いようがない。
民主党・小沢幹事長は検察の裏金問題を明らかにし、また法務人事を国会承認事項にしようと考えており、検察にとっては極めて恐ろしい存在なのである。
結局のところ、検察はマスメディアを利用して小沢氏のイメージを徹底して貶めることに成功したというわけである。


なお、検察の裏金問題をメディアを利用して公表しようとした際、新聞、テレビ、雑誌、いずれも及び腰で他のメディアが取り上げてくれればウチもやる、という状況だった。メディアも検察を怖れているのは間違いない。
また、三井さんが不実記載、職権乱用、詐欺罪、収賄等の理由で逮捕され1年8月という懲役刑を受けた行為は以下の通りである。
マンション購入の銀行ローン手続きで住民票の異動が一週間早かった。区役所での証明書一通がどうたら(本人も良くわからない)。知人に事業資金を個人的に200万を貸し、その利子として22万円相当の接待を受けた。
この行為で懲役刑など通常は考えられないこと。裁判所もまた検察調書の言いなりになっているのが現実である。

ちなみに、最初の計画では、
1.検察の裏金問題を朝日新聞一面で公表
2.菅直人氏が法務委員会に三井氏を呼んで質問、その場で現職バッヂ
  をはずす
3.鳥越氏とのインタビュー
という予定であった。
逮捕された後、どのメディアも事件として扱うことはなかった
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「町中みんなで合唱団」(地球ドラマチック)に感動。

2010-03-01 | 日記

若き合唱指導者のギャレス・マローンは、この町の牧師からの要請を受けて、活気もなく娯楽も少ないロンドン郊外の町サウスオキシーにやってきます。

彼の熱心な呼びかけで、市民と合唱団と児童合唱団が誕生しました。マローンの企ては、町の人の心を変え、一つの「奇跡」を起こします。

わたしは、NHKの『地球ドラマチック』で放映されたこの番組を見て、感動に涙しました。

その後篇が、3月3月 4日(木) 19:00~19:40に
『町中みんなで合唱団! ~大聖堂への道~』(NHK教育)として放映されるそうです。
わたしはとても楽しみにしています。みなさんもぜひご覧ください。


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