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「正しくないけど役に立つ60のヒント」とあるが、「正しくないけど」という部分が正しくない。どう読んでも正しいことばかりである。「正しくないけど」と言ってしまうと、やはり「みんなが言う」「正しい」方向にヒヨる輩が増えるばかりである。「悪知恵」もおかしい。単に「知恵」でよい。「悪知恵」を働かしているのは、常に「みんなが言う」「正しさ」に従っている連中の方である。
ただ、そういう言い方をしないと、世間様のアホさ加減は懐柔できないという知恵を西原理恵子は持っているので、こうなったのであろう。さすがである。それが彼女の言う「悪知恵」である。
面白かったのは、自分が負け犬の時には、本当に負け犬や負け猫がよってくるという指摘。これは本当である。そういえば、昔、負け犬意識の塊であったわたくしの下宿や宿舎にも、顔色が悪い動物たちがよってきた。人間の方が本当にまずい状態の時は、ゴキブリや鼠さえも寄ってこない。彼らはどうみても弱ってないからなあ。寄ってくるのは、汚い猫や足を引きずる犬、喘息っぽい幼稚園児とかである。象の墓場みたいに、みんなで死のうというのであろうか。