
一年生向けの「大学入門ゼミ」、「情報整理の方法」の回を私が担当するということで、80人以上に向かって授業を朝っぱらからしたのであるが……。
高校の授業と大学の授業の違いを、受講者の受動と能動の違いとして説明するよくあるそれは完全に間違っており、そのまま信じ込むことと批判的にとらえ直すことの違いであること、アレントのいうところのアイヒマンと民主主義者の違いであること、などを説教して……。
次いで、安冨歩のアイヒマンに関する文章を私が朗読するのを完璧に書き取る→私の「二十四の瞳」に関する小講義をメモしてみる→高峰秀子「勲章」を批評してみる、というところで終了……。
予定では、最後に、「日本の報道の自由度72位」という朝日新聞の記事に注釈をつけるところまでやりたかった。
やっぱり、最初の御託が必要であるような状況がまずいのである。
授業のあと、授業を聞いていたニュージーランドから来た応用言語学の先生が、アイヒマンの話をしに来てくれた……