★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

えまさらず

2020-10-15 23:57:00 | 文学


かくて、宇多の松原をゆきすぐ。その松の数いくそばく、幾千年を経たりと知らず。もとごとに波うちよせ、枝ごとに鶴ぞ飛びかよふ。面白しと見るにたへずして、船人のよめる歌、
  見渡せば松の末ごとにすむ鶴は 千代のどちぞと思ふべらなる
とや。この歌は、ところを見るに、えまさらず。


そりゃ勝ってはいないだろうが……。松原自体がそんないいかな……。