★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

稲荷大明神を訪ねる(香川の神社34)

2017-09-09 17:22:33 | 神社仏閣
狐に化かされると電車に乗れない恐怖の――稲荷大明神

栗林公園北口駅のとなりにあるのだが、稲荷大明神の上に鉄道を通すとは恐ろしや。国鉄の労働争議が大変だったのは祟りに違いない。


左手にはなにか化かされる雰囲気の道あり。


丁度、電車が御稲荷さんをいじめている場面に出くわす。ちなみに私の後ろには、不倫事件で喜んでいる党の香川支部あり。



 
かわいい……



 
コンコン

 
コンじゃなくてパクだな……

階段を上るともう少しいい体をした人たちがいた
 




注連縄にお金あり

 

稲荷大明神の背後には、稲荷山の森が広がっている。この山をはじめとした石清尾山塊は、わたくしの研究室からは巨大な古墳に見える。となりにいた漢文の先生が「中国だったら、本当に人工なんだが……」と言っていた。というわけで、小林秀雄が大岡昇平と話してた時に、「日本人てのは、自然に対してのんきなんだねえ」と言っていたが、確かに「のんき」なのだ。

  
一緒に祀られている方


境内には、結構古い石塔があるようだ。玉垣を見ていたら、高松藩の最後の藩主の八男、伯爵松平賴壽もお金を出していた。この人は学習院から早稲田行った人で、貴族院議長になって戦時中に死んじゃったが、本郷中高学校をつくったり競馬や盆栽の発展に寄与した人らしい。香川県の優等生が県外にあらかた流出してしまうのも、どうも藩主が文化人、しかも結局権力の側から派遣されてきた人だったという歴史が作用しているところがあるのではないだろうか。馬鹿馬鹿しい感じもするが、高知人の反骨心のなかに坂本龍馬がいたり、長野県の反権力・知識人尊重も佐久間象山とか……。わたくしなんかも、義仲とか藤村とかの恨み晴らさでおくべきかみたいなところがある。


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