県道沿いの清流溝を外れ、麓川に架かる城山橋を渡ると左手に、中世の知覧城の
出城・亀甲城跡に造られた“知覧亀甲城公園”の林が見える。
反対の右手に取ると、武家屋敷群の有る”重要伝統的建造物群保存地区”本馬場
通りに通じている。


知覧の武家屋敷群は、江戸時代薩摩島津家の分家である佐多氏が地頭として治めて
いた場所で、その功績により領地の私用化と島津姓の使用を許されたその時代の屋敷
が今日に残されていると言う。
背後に聳える母が岳を借景に、国名勝に指定されている庭園をもつ屋並みが美しく、
”薩摩の小京都”と称えられている。

入園料500円で、通りに有る七つの屋敷の庭園の鑑賞が可能だ。
通りは車両の通行も規制されているので、喧騒から逃れた静かで落ち着いた雰囲気を
心行くまで鑑賞して廻る事が出来る。

屋敷は石垣と槇の木の生垣に囲まれている。
石垣は、切石を規則正しく整層積みされたものが多いが、中には野石を乱積みしたも
のもあり、多くは琉球の影響を受けたものらしい。
槇の木の生垣は良く刈り込まれ、手入れが行き届いている。
聞けば年二回、盆と正月前に刈り込みを行うそうで、どの屋敷も丁度今刈り込みを終
えた処だと言う。道路も綺麗に掃き清められていて気持ちがいい。

写真を撮っていたら通りかかった手押し車を押したおばあちゃんが、シャッターを押す
まで立ち止まって待ってくれた。 お礼を言うと、「普通の町だよ~う」と、独り言のような
言葉を残し、車を押して去って行った。(続)
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出城・亀甲城跡に造られた“知覧亀甲城公園”の林が見える。
反対の右手に取ると、武家屋敷群の有る”重要伝統的建造物群保存地区”本馬場
通りに通じている。


知覧の武家屋敷群は、江戸時代薩摩島津家の分家である佐多氏が地頭として治めて
いた場所で、その功績により領地の私用化と島津姓の使用を許されたその時代の屋敷
が今日に残されていると言う。
背後に聳える母が岳を借景に、国名勝に指定されている庭園をもつ屋並みが美しく、
”薩摩の小京都”と称えられている。

入園料500円で、通りに有る七つの屋敷の庭園の鑑賞が可能だ。
通りは車両の通行も規制されているので、喧騒から逃れた静かで落ち着いた雰囲気を
心行くまで鑑賞して廻る事が出来る。

屋敷は石垣と槇の木の生垣に囲まれている。
石垣は、切石を規則正しく整層積みされたものが多いが、中には野石を乱積みしたも
のもあり、多くは琉球の影響を受けたものらしい。
槇の木の生垣は良く刈り込まれ、手入れが行き届いている。
聞けば年二回、盆と正月前に刈り込みを行うそうで、どの屋敷も丁度今刈り込みを終
えた処だと言う。道路も綺麗に掃き清められていて気持ちがいい。

写真を撮っていたら通りかかった手押し車を押したおばあちゃんが、シャッターを押す
まで立ち止まって待ってくれた。 お礼を言うと、「普通の町だよ~う」と、独り言のような
言葉を残し、車を押して去って行った。(続)

