簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

登らないと言う選択(四国遍路の旅)

2014-05-30 | Weblog
 「6時に朝食を済ませ、雲辺寺を打って山を下り、普通なら次の大興寺で丁度昼食
に成る」と前夜教えてくれた“名物おやじ”が、お接待のお握りを持たせ送り出してく
れた。
これから向かう雲辺寺の標高は900m、札所の中では最も高い地点にあり、民宿か
らは凡そ6キロ、標高差650mの山登りが待っている。



 実は昨晩、民宿で夕食の折、頭の中では別のことを考えていた。
最近登り道での息切れが激しく、三角寺の左程でもない山道を大幅に遅れてしま
い、些か登り道に不安を感じていた。
この長丁場の登山道を無事に登れるだろうかと、今までになく自信が持てなくて、
別の選択も考えていたのだ。

 朝、散々悩んだ挙句結局、相棒に負担を掛けてはいけないと山登りを諦め、楽な
ロープウエーを選択した。
しかし、これが決して楽では無い事をこの後で思い知らされることに成る。

 旧道をしばらく歩き、その先で県道8号線を左折すると、道は途中の曼陀トンネル
まで約3キロ、標高差200mの結構な勾配で登り始める。



 トンネルを抜けると道は下りに転じ、どこまで下るのかと思う程の長い下りが続き、
6キロほどで、右手に五郷ダム湖が見え始め、周辺にようやく人家が認められるよう
になる。
 更に2キロほど下った落合の集落で8号線と別れ右折、ここで残り3キロ程となる
が道は再び急な上り道に成る。





 峠を超え、残り1キロの地点までやっと来たら、その先の道が災害で通行止め。
指示看板に従い迂回路を延々と歩く。辿り着いてみれば結局、17キロほどを四時
間かけて歩く羽目になってしまった。(続)



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