簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

備中の総社宮(JR乗り潰し・桃太郎線)

2016-09-05 | Weblog
 服部駅のある地域は古くは服部(はたべ)と言って、機織りなどを専業とする一族
が住んだとされる地である。そんな服部を過ぎ賑やかに市街地が広がり、その家並
みの間から「総社宮」の森が見え隠れすると東総社に到着だ。





 駅を出て車が激しく行きかう国道180号線を5分ほど歩くと、備中国総鎮守「総社
宮」がある。国司が国中の各神社の参拝する手間を省く為、備中国内の大小304
社の祭神を合祀した神社で、創建は大化年間と言うから、あの大化の改新の後で
あり既に1370年近くも続く古社である。「総社」と言う地名や駅名は当社に由来
している。





 石の鳥居の建つ参道入口は、東と南にそれぞれある。
東から入ると参道は、真っ直ぐに東向きに立つ拝殿に向かい伸びている。
南の入り口は石畳の敷かれた参道で、途中から瓦葺の屋根を持つ回廊が100m
程続いている。正式な参拝を・・・となると決められたものが有るのであろうが、ど
ちらが表参道なのかは良く知らない。



 参道脇は松の巨木が立ち並ぶ、池を構えた庭園となっている。
上古の頃、渡来人によって作庭された三島式と言われる庭園であり、池は心字池
である。池中に島が有り石橋が架けられていて、そこには祠も祀られている。
その池の水面に松の木と回廊が姿を映すスケールの大きな優美な庭園で、岡山
市にある日本三名園の一つ後楽園を造る際にはモデルにされたと言う。



 全国各地に設けられた「総社」が、次第に衰退していく中で、ここは現代まで当時
の姿を色濃く残しているとされ、それは全国的に見ても珍しいことだそうじゃ。(続)






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