簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

雪舟の寺(JR乗り潰し・桃太郎線)

2016-09-12 | Weblog
 総社には雪舟禅師ゆかりの臨済宗東福寺派・井山・宝福寺がある。
総社駅の北、車では10分ほどの位置で、西には高梁川が滔々と流れ東は境内を
翳める様にJRの伯備線が通っている。



 山門に向かうと左手に、「少年雪舟像」が建っている。
『当地の赤浜で生まれた雪舟は、少年のころからこの寺に入り修行をしていたが、
本業を忘れ、好きな絵ばかり描いていた。



 ある日和尚さんに叱られ柱に縛られてしまうが、それでも雪舟は落ちた涙で床
にネズミの絵を描き続けた。
それを見た和尚さんはその情熱に感心し、絵を描くことを許した。

 その後雪舟は京に上り、さらに中国に渡り禅と絵の勉強に励み、終には画聖と
言われるほどの人物になった』(説明文より)
しかしその評価は、死後数百年も経過した江戸時代になってからのことである。



 山門を潜ると境内が広がり、石敷きの参道の先正面に仏殿を構えている。
その奥さらに石段を上がったところには、室町時代中期に建立されたと言う三重塔
が聳えている。方三間の本瓦葺、高さ18メートル余りの塔は国宝に指定されている。



 山門、仏殿、三重塔を一直線に配置し、その北には雪舟伝説の舞台となった方
丈と庫裡が大屋根を見せて配されている。
庫裡の横に鐘楼、さらに禅堂、経堂、開山堂などがあり、広い境内に七堂伽藍を
整えた、ここは地方では珍しい近世禅宗寺院の巨刹と言われている。





 静かな境内は紅葉の名所としても知られていて、シーズンには訪れる人も多い。
また門前には宝福寺の精進料理を受け継ぐ店もあり、伝統と現代が見事にマッチ
ングした味を楽しむことが出来る。(続)






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