伯備線は山陽本線の倉敷から、岡山県を縦断し山陰本線の伯耆大山ま
での間を138.4Km、28駅で結ぶ線で、岡山県内には18の駅がある。
山陰と山陽を結ぶ連絡線で、新見駅がその途中にあり陰陽の結節点的な
駅になっている。
清音では三セク線の井原鉄道と分岐し、総社では吉備線と接続している。
山陽側では普通列車の殆どが岡山から山陽本線を行き、倉敷から伯備
線に入り途中の備中高梁に向かうが、そのうちほぼ1時間に1本が新見ま
で運転されている。
鳥取方面へは新見で乗り換えとなるが、その本数は山陽側と比べるとおよ
そ2~3時間に1本程度と極めて少なくなる。
陰陽連絡線らしく、「特急・やくも」が1時間に1本程度ある。
また人気の寝台列車「サンライト出雲」が岡山駅で「サンライズ瀬戸」と切り
離された後倉敷を経て伯備線に入り、備中高梁・新見で停車し、中国山脈
を越え、その先で伯耆大山から山陰本線を経て出雲市まで運行している。
山陽側では高梁川水系に、分水嶺を超えた山陰側では日野川水系の蛇
行する流れに沿うように進む。
そのため山間部に入ると切り立った岩と渓谷の美しい景観を見せてくれる
車窓を楽しむことが出来、特に新緑や紅葉、雪景色は素晴らしい。
県境に近い布原信号所から備中神代に掛かる辺りは、かつては阿哲峡
の景観と三重連の蒸気機関車の撮影の名所として知られ、多くのカメラマ
ンが押し掛けたところだ。
今でもこのあたりは深い山の中で、人家もまばらな秘境感漂う沿線や、そ
んな中に人の姿をを見ない駅が佇む風景が人気の路線でもある。(続)
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