![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/19/8d350d873c69b366eccf5c671c9d7651.jpg)
「レモン柏餅を一つ」
「すみません、土日の限定販売です。日持ちがしないものですから・・」
と可愛い笑みを浮かべて、若い女子店員が言う。
『江戸時代の浮世絵に描かれた名物「かしわ餅」と現在の名物「レモ
ンかしわ餅」を紹介!』と書かれた表の立て看板に引かれ、試してみたく
て訪ねてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/45/95f8c661d5228e98345f808d5b966df7.jpg)
安藤広重の描く「東海道五十三次之内 二川 猿ケ馬場」の図には、
境川の手前に広がる猿ケ馬場と呼ばれる丘陵地が描かれていて、そこに
は昔からこの地の名物だと言う「かしわ餅」を売る茶店も見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/a5/3793f04304f86be6f7436b397d9bc6c0.jpg)
この「レモンかしわ餅」は、二川を訪れる人に喜んで食べてもらえる
食べ物を・・・と言う趣旨で開発されたものだ。
同地区にある農園が無農薬で栽培した「初恋レモン」を使い、皮ごと
練り込んだ餡を、砂糖を入れない餅で包んだものだという。
さっぱりとした甘酸っぱい味に、初恋を感じてもらおうとのことらしい。
宿場に店を構える老舗の菓子舗・中原屋が作り、「蔵カフェ こまや」で
しか食べられない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/28/8a5226f7178711960bd6f740fca242a9.jpg)
この「蔵カフェ」は、東の枡形の前にある、江戸から明治、大正期に
立てられた田村家の邸宅を転用したものだ。
味噌などを商ってきた「東駒屋」の中にある店である。
市の指定を受けた文化財で、復元修復され平成27年に一般公開された
建物群だ。脇門を構えた母屋、離れ座敷、茶室、土蔵などが、ウナギの
寝床のような間口の狭い、奥に長い土地に配されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/0d/932de6ece277ebc7b3a40bf641b72a1b.jpg)
帰り際に件の中原屋にも立ち寄ってみた。
幾つかのガイドブックで紹介されていた、「本陣饅頭」が目当てである。
「まだ載っているのですね、もう何年も前に、作るのをやめたのですよ」
と女将が申し訳なさそうに言った。(続)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/1e/35f415fd40f3facb22ac1264f8fa16e4.jpg)
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