久しぶりに台風が直撃したというか、ゆっくり通過した。
8日早朝5時頃には、雨が窓にたたきつけられる音で目が覚めた。女所帯は心細いのである。このまま降り続けたら、川沿いだし。井上陽水の歌を思い出した。「田んぼを越えて水がやってくる~おうちはリバーサイド♪ かわぞい かわぞい」
豪雨や、土砂災害に遭った方たちは、さぞ怖かっただろうと自分がそういう身になって初めて実感するのである。
午後は、雨の合間に、婆さんと孫たちと墓掃除に行った。雨が降っているので、水で濡れていて都合よい上に涼しいので、墓を掃除するにはちょうど良い。
墓に着くと、ぴたっと雨が止んで、子ども達は「じぃじが止ませたんや。」と、信じている。布で墓石を拭いてくれる。わたしは、まわりの落ち葉を掃く。さて、「わたしのお墓の前で、泣かないでください。そこにわたしはいません。死んでなんかいません♪」と、いうが、そこにいないと言われると困るなあ。死んでないはずもないし困るなあ。この歌は、子どもに聞かせたくないのである。そのまんまストレートにとってしまうから。いるんだよ。ちゃんと。いろいろな場所で活躍するかもしれないけれど、ここは集合場所。
世の中が複雑になり、大人はいい加減になり、端折ることも増えて、楽しく、楽な道へ行きたがる。もちろん自分も含めて。それもいいんだと思う。一生懸命歯を食いしばって頑張って病気になってしまうのって不公平だと思った。でも、不公平って何をもとにして言うのか。与えられた人生に公平も不公平もない。「あたわりもん」と、年寄りがいうが全くその通りで、このあたわりもんを大事にしよう。