友達に教えてもらった木の名前は「利休梅(りきゅうばい)」だった。この花が咲くころに山を歩かなかったからか、長い間この花の存在も知らなかったとは。
その木を抜けると小道になっている。
母はイノシシが出るからと怖がっていたが、イノシシは夜行性というので大丈夫と思うが。タケノコはいい餌になる。今年は殆ど採れなかったと思ったが、本当はイノシシに食べられていたのでは。
なんと気持ちの良い空と光と竹と木と。
脇道に少し入ると不思議なアートに出会う。5mくらい森の中に入ると、そこはもう知らない世界になる。
大きな木が根こそぎ倒れている。
何が起きたのだろう。凄い力だ。根が盛り上がったあとの穴は、わたしがすっぽり入ってしまいそうだ。
自分の家の周りを歩くのに登山届などは出さないから、いい加減に戻らなくては。元の道に出るとホッとする。
家の屋根が見えるところまで15分で回れるはずが、あちこち興味深く歩いていて20分かかった。弟は、チェーンソーや草刈り機を買って、帰るたびに草刈りをして、林業おじさんみたいにしているせいか、山の上はきれいになっている。わたしはちょろちょろ歩くだけである。