いつも柳の下にどじょうはいない。
冠に全日本と名がつこうが、加賀の道場の月例会であろうが、することは同じ。柔道や剣道のように、相手が強かったという言い訳はできず、ただ自滅あるのみ。
的の前と後ろに外れて、ゼッケンを自ら外して帰るのである。大会前にひとつ食べたおにぎり。もうひとつを終わってから食べた。
バスで帰ることにした。車窓からは、人が地面から涌き出たのではないかというほどの人混み。レンタル着物の女の子もいっぱい。外国人も着ているようだ。女の子はどこの国も可愛くありたいのだ。
バスはステップが低くなっていて、弓を立てたまま乗れたので嬉しかった。昔はバスに乗ると斜めに弓を保たなくてはならなかった。しかし、2時前に乗って京都駅に着いたのは3時過ぎだった。京都市内を走るのと、加賀温泉まで行くのとあまり変わらないくらいだ。弓と荷物を肩に走って電車に飛び乗った。このたくましさはどうだ。人から見たら走っているようには見えなかったかもしれないが。
荷物が肩に食い込む。急いで電車に乗って早めに帰れると思ったのに、牛ノ谷から加賀温泉までの間で、人が侵入したとかで電車が芦原温泉で停まってしまった。その頃、弟から電話で、従妹が叔母の家で集合しているという。母も叔母も集合しているとのこと。電車の動かないのが残念だ。
ようやく30分後に動き出し、ビールを少し買って手土産に持っていく。
兵どもが夢のあと。バーベキューの残りと、出来上がっているみんなの顔。しかし、十分楽しかった。話は尽きない。年が離れていて話したことのない従妹が登場した。血のつながりは怖いもので、あっという間に盛り上がる。
9時前に解散となったが、その後、実家で少し話をして帰った。昼におにぎりを二つだけしか食べなかったことに気付いたが、そのまま風呂に入って寝たら、翌朝体重が1.5キロ減っていた。
長い一日はカロリーを消費して終わった。