まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

梅雨の景色

2020-06-14 | 
14日の日曜は洪水警報が出るほどの大雨が降った。
何日か前に二匹のカタツムリがキノコを食べているのを母とみていた。
あのカタツムリはどこへ行ったのだろう。


父が逝ってから、母もわたしも病院へ行くという時間がぽっかりと空いて、庭のカタツムリを見る余裕が出来た。
母は同じ話を何回もする。3回は我慢するが、4回5回となると疲れてくる。
「さっきから同じことを言っているよ」と、言ってはいけないというが、そういう人たちは本当に心が広く辛抱強いと思う。
何回も同じ話を聞かされそうになると、庭の花にカメラを向ける。


「きれいやね」と、言ったとたん話は花の話しに代わる。

お供えのお菓子を買ったら、店の人が「父の日のお菓子」と、いうパンフレットをくれた。私の周りの「父」と、名の付く人はいなくなった。
舅、父、夫。
そして母と名の付く者たちだけがしっかり残っている。
わたしを含めてみんなお婆さんである。
女は強い。いつからこんなに強くなったのだろう。
強くて怖い。
けれど、人の悲しみが自分の悲しみと重なって気持ちが分かるようになってきた。
幸せな時は何も分からなかった。
それでも、悲しみはみんな違う。思い出がみんな違うように。
でも言えることは、本当に周りのみんなに助けられたなあと思う。
家族や友達や先輩たち。職場の仲間たち。
泣いたり笑ったりしてここまで来たなあと思う。
感謝、感謝。







弓道ビデオ審査?!

2020-06-14 | 弓道
注文してあったアイゼンが届いた。
ずっとステイホームで、弓道の審査も試合もお預けになっている間、友達と白山の予定に熱中していた。
いつもより少し早い時期に登るので、もしかして雪渓を歩くかもしれないからということで友達に勧められた。安全策はとらなくてはならない。


その頃、弓道の「ビデオ審査」についての会議の出欠がメールで来ていて驚いた。
あいにく、日曜は勤務のシフトが入っているので欠席の返事を出しながら、不安があった。これからどうなるのだろうと。
道場で仲間と稽古中、いい射が出ると「切り取ってビデオにして審査してもらいたいね」と、笑って言う時がある。本番ではなかなか発揮できないがいつもの道場では中りがあったりする。しかし、それは笑い話でしかなかった。
全国レベルの先生や選手のビデオを観ても、その場で同じ空気の中で見たのとは大違いだ。寒い中、蒸し暑い中、風、雨、そこにいるから分かる息遣い。
各自の持っているオーラ。細かい欠点を隠してしまう堂々とした態度や力強さ。的までの矢飛びと瞬間の音。

過日、愛媛県のリモート弓道大会のニュースを観た。これは各道場で弓を引き、中央で的中を報告されたのを集計するというもの。コロナの時だからこその苦肉の策だ。
中高生の弓道部の子供たちの為に、是非ともその苦肉の策を講じなくてはならないのだろうと思う。選抜野球の球児たちが甲子園の土を踏めるだけでも喜びの声があがったように、是非とも初段は取って卒業したいという気持ちはあるだろう。

アイゼンを登山靴に装着してみる。さて、それだけで雪渓を歩くことは万全だと言い切れるだろうか。
TVの百名山の映像を観ただけで山に登った雰囲気にひたれるだろうか。
分かったような気持になって本質を見誤ることはないだろうか。
的中争いのような分かり易い結果ではない。それぞれが真剣に弓を引く中で、映像は欠点を顕著に映し出す。審査眼が問われるだろう。