驚くべきことに、わたしは昨年の4月19日に、弟と寺尾観音山に登って以来、何処へも登っていない。父母が年老いてから登った山をUターンしてきた弟に紹介したくて、仕事帰りに登り25分、下り20分。
これは登山ではないね。
全くどこへも行かず、ひたすら弓の稽古をしていたということにしておこう。
で、今回は京都のうちひしがれた私に、金沢の山友Cさんからの誘い。
二つ返事で即決まった。
5月10日晴れ。1年ぶりに登山靴を履いた。
出発時間は9時半我谷登山口。登山としては遅い時間だが、これが良かった。
少し早めに着いた私の前に、福井からのバスで20人ほどの団体が登って行ったからだ。そのバスが移動したところへ駐車できた。
他に車は10台ほど停まっていたので、少なくとも30人以上は登っていることになる。これでは、頂上でのお昼は満員だろう。
登り口の看板が立派になっていた。
以前は小さくて、登り口の急坂を見落としてしまいそうだった。
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まずタニウツギが、私達を出迎えてくれた。
積もる話をしながら、しんがりのわたし達は誰に遠慮もせず、話しながらゆっくりと登った。
それでも、汗が出てくる。
そういえば、若者たちは半袖半ズボンだった。
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ガマズミ 「あ~、可愛い」と、女二人の登山は、花の前で何度も足を止める。
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いつの間にか中間地点だ。
ひとりで登ると長い道のりも、誰かと登るといつの間にか登れる。
「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くへ行きたければ仲間と行け。」
と、誰かが言っていたな。誰だっただろう・・と、考えたが忘れた。
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きゃ~、あきらめていたのにシャクナゲだ!!
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もっと早く来れば見事だっただろう。
しかし、いつもシャクナゲの見頃は弓道の稽古で佳境に入っている頃なのである。
コロナで中止していた京都での大会や審査が再開され、5月連休の弓三昧に向かって、稽古というより休みを取るために、仕事をしているのである。
さて、木洩れ日のブナ林の気持ちの良さ。
ここへ来ると、体中デトックスされる気がする。
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頂上から団体さんが下りてくるのとすれ違う。
案の定、頂上は静かだ。
深田久弥氏の方位盤の向こうにちょこっと白山。
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頂上で白山が見えれば最高のご褒美。
う~~ん。あの枝ちょっと邪魔だなぁ。こうかな、こっちかなと、ひとしきり白山の景色に向かい合う。
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昼食タイムは頂上貸し切り状態になる。
Cさんが、コンロで湯を沸かしてくれて、熱々の味噌汁とおにぎりは格別だ。
筍煮も頂き、豪華な昼ごはんとなった。
チゴユリ
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ツクバネウツギ
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花々を見ながら、中間地点で、今度はコーヒーとおやつ。
どこかの喫茶店でコーヒーとケーキも悪くないが、山でのコーヒーは贅沢な時間だ。
ゆっくり登山もいいものだ。
橋を渡り終えて安全登山に感謝。
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帰りは別所温泉でほっこり。
山と温泉が近くにあるのはいいもんだ。
ついでに、風呂上がりの牛乳がまたいい。
この自販機は牛乳瓶を掴んで下りてくる様子がかわいい。
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そして、この日はミーティングなので、夜8時から弓道の稽古へも行った。
当然ながら、バタンキューで深い眠りに落ちた。
感謝の一日である。Cさん誘ってくれとありがとう。