1989年刊行の東野圭吾の推理小説。
完全犯罪をもくろむ産業機器メーカーの3人の男性。
まずは一人目で主人公の末永拓也。MM重工業のエリートで、
人工知能ロボットの開発をしている。会社を自分の物にするため、
専務の次女仁科星子の結婚を狙っている。会社の情報を得るため、
役員室勤務の康子と付き合っている。
ある日、康子から妊娠した事を告げられ拓也は窮地に陥る。
ところが専務の息子で拓也の上司である直樹に呼び出され、
康子の相手は直樹、拓也ともう一人、星子の相手候補である、
橋本敦司の3人である事を告げられて驚く。
康子が宿した子の父親は3人のうちの誰か?
康子は貧乏で苦労した自分の身の上から、お金持ちを捕まえ、
楽して生活していくことを考えていたので、
生活の面倒を見てくれるのなら誰でも良かったのだった。
3人の方は康子とは遊びだったので結婚は考えておらず、
もちろん子供を産まれては困るわけだ。そこで直樹は、
康子を殺し死体を3人でリレーすると言う、
完全犯罪の計画を打ち明ける。
大阪に康子を呼び出して直樹が殺し死体を名古屋まで運ぶ、
名古屋から東京までは拓也が運び、敦司が死体を遺棄する。
3人はそれぞれアリバイを作っておくと言うわけだ。
ところが・・・計画は全く予想しない方向へ進む。
焦る拓也と敦司・・・。
ブルータスと言うのは拓也が開発したロボットの名前である。
野望の為に犯罪に手を染め、引き返せない状態になるが、
なぜそういう展開になったのか? 拓也は調べ始める。
2011年にTVドラマ化されキャストは、
末永拓也:藤原竜也、雨宮康子:内山理名、仁科直樹:袴田吉彦、
橋本敦司:大倉孝二、仁科星子:芹名星。
男性には男性の野望があり、女性には女性の野望がある。
手に入れたいものは、地位か、金か、名誉か、愛か・・・
さまざまな想いが絡み合い、意外な結末へ・・・。
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