教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

年間1500円の塾 元先生と現役先生が手弁当で 門真

2008年02月09日 17時58分29秒 | 受験・学校

新聞によりますと小・中学校を退職した先生と現職の先生が土曜日に手弁当で勉強を教える「塾」が、大阪府門真市にある。門真市教職員組合が「生活格差を学力格差に繋げてはならない」とNPO「教育支援・門真っ子」を設立して3年前に始めた。東京都内で開かれている日本教職組合の教育研究集会で2月3日、その取り組みが報告された。2月2日午前10時に、門真市内の小学3年生から6年生80人ほどが、幼稚園を改装した市の施設に集まった。  「アエ、アエ、アエ」「イウ、イウ」――小学4年生が起立し、発声練習を始めた。続いて島崎藤村の童話を一人ずつ順番に朗読した。  この日、小学3、4年生は国語と算数を授業形式で、小学5、6年生は持参した宿題などをした。元先生13人と現役の先生3人が正午まで教える。 「これ何て読むん」。分からないことがあると、子どもたちは次々と手を挙げ、近くの先生に質問する。慣用句を習った3年女子は「すぐに聞いて分かるのが楽しい。国語は苦手だったけど、だんだん好きになってきた」と話した。  保護者の負担は傷害保険代など年間1500円だけ。足りない分は門真市教組が持ち出しで賄う。  この塾は「生活の厳しい家庭の子ほど勉強時間も少なく、学力格差に繋がっている」という先生達の危機感から2005年、始まった。当初は、門真市立小学校2校の希望者40人。現在は門真市立小小学校全15校から募り、約50人が抽選に漏れるほどの人気。ただ、保護者が送迎する必要があり、厳しい家庭状況にある子がなかなか来られないという課題もある。  学校より先を教えることはしないし、出席の義務もないが、無断欠席する子はいない。中心メンバーの一人、上野口小学校の矢崎万里子先生・59歳は「勉強が分かって嬉しいという声をよく聞く。学ぶ喜びが、毎週足を運ばせるのでは」と話す。今の日本の社会的格差の拡大が、経済的格差の矛盾となって現れている。塾に通えない経済的に恵まれない家庭の子供達に学力低下の歪を産んでいる現実を見据えた試みです。公立校における学力格差の現実がここにあると思います。門真市教育委員会もサーボトして欲しいと思います。最近公立校と塾の連携が問題になっていますが。元先生と現職の先生との関係による連携は、お互いに教育現場をよく知っておられますので、授業進度も理解し合いうまく行くと思います。苦手な科目も勉強好きになる子供達も増えると思います。教育は、経済的に恵まれたの家庭の子供達にだけ保障されているものでも有りません。経済的に恵まれない家庭の子供達にも改正教育第4条の『教育の機会均等』精神が生かされるべきです。東京大学でも「教育の機会均等」の教育を目指し、授業料の全額免除や奨学金制度を創設する時代です。公立校と私立校の学力格差の問題も、現職の先生と元先生の協力の下補習授業や放課後の特別授業で、授業内容の充実や基礎学力の向上が図れないものでしょうか。各教育委員会や学校、地方公共団体の協力が必要です。塾との連携が今後進めば、公教育の担い手としての公立校の義務教育の制度と教員免許制度の崩壊に繋がるのではないかと思います。義務教育は、塾とは違い偏差値や高校に入試に合格者を多数出すだけが教育の成果では有りません。義務教育は、人格形成に基づくと人作りが目的です。教育採用試験に合格され教育現場に立たれている先生方の知恵と長年の経験で、改革していただくのが一番良い方法だと思います。塾との連携で公立校の先生の存在価値が薄くなっていますが。各教科の研究会で活躍し、熱心に研究されて居る先生もおられます。豊かな経験と授業研究をされている先生に補習や放課後授業に来て貰い学校間の相互交流により、学力向上を目指せないかと思います。教科の内容ごとに公立高校の先生とも協力、連携し中学校の授業にも出張授業をして貰えば良いと思います。公立校と私立校の学力格差の問題は、公立校のなかで、改善すべきです。公立校と塾との連携で、授業進度や生徒との教育指導の違いによる摩擦も起きないと限りません。公立校の学力低下の問題は、公教育に携わっておられる公立校の先生方と教育委員会が解決すべき問題です。

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