田舎暮らし<本澤二郎の「日本の風景」(4391)
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田舎暮らし<本澤二郎の「日本の風景」(4391)
<4時に起きて原稿1本、30分かけて溝払い現場へ一人歩く>
昔は長靴にシャベルを持参、今回はカマで現場へと35分。当地では水田に水を引く小川の清掃を地域(部落)総出で、年間数回する。狭い市道の土手の草刈りや、山から道路に伸びてくる草木の伐採も。従って、健康な老人でないと、農村に住むことは出来ない。田舎暮らしもいいが、辛いこともあることを、都会の田舎暮らし希望者は知っておくとよい。
欠席すると、大金を取られるという罰則も存在する。そんな日が昨日の、梅の花も散った3月20日に実施された。忘れないうちに言うことがある。都会の自治会費に相当するものが、金額にして数倍以上であることに驚く。都内のマンション暮らしをしてた頃は毎月100円、消防費などなかった。地方では消防費も取られるから、余計に「税金」を払わないと、生活できないのだ。
そんなわけで、昨日は遅れてはならないと覚悟して、早寝早起きで準備した。午前4時に起きて、炊飯器に電気を入れ、原稿を一本処理した。まだ7時なので納豆ご飯を用意した。幼いころ食べた納豆の味がしない。辛子の味がよくない。それに日々、納豆の大豆の量が極端に減っているのも気になる。
15歳で上京、北辰電機の大衆食堂で食べた最高の朝食は、納豆に生卵をかけた定食が忘れられない。そんなわけで、納豆に生卵、そこにネギと削り節、庭先で採取したフキノトウを刻んでかき回して完成。おいしく食べて朝の7時30分前に自宅を飛び出した。
昔は長靴にシャベル、今回は軽いカマを持参して、本日の散歩を兼ねて歩いた。大半の人たちは、車である。たまに自転車組も。途中で「乗りませんか」と声をかけてくれる親切な夫人には「歩く」と胸を張って歩き続けた。約束の8時に現場到着。大勢で1000メートルほどの「溝払い」に参加した。
半人前の仕事に満足するほかなかった。若いころ、子供連れで山に入った入り口を見つけた。手前の橋は立派に完成していた。山から清水が音を立てて流れていた、美しい自然はそのままだった。この先に住むUさんは、我が家の周辺に大きな土地を所有、野菜を作っていたが、今は外国人が。
<少し体力がないと務まらない。車は不可欠=免許更新が大変>
こんなわけだから、老いたら田舎で野菜作りで安楽に過ごしたい、と思ってもそうはいかない。行事に参加できないと大金をせしめられる。税金なら、異論があれば行政訴訟という方法があるが、田舎はそうもいかない。
多少の預金と体力が必要なのだ。
小生には近くに兄と弟がいる。同級生もいるので、何かあれば助けてくれるだろうが、全く縁のない農村に住みつくと、人間関係が大変である。「田舎暮らし」も安直に考えて行動すると、火傷をする覚悟も必要かもしれない。車は必要だ。免許の更新が一苦労だ。
<油断すると戦前の国家神道の後裔・神社神道の氏子にさせられる!>
最近、善良な弁護士と話をしていて痛感させられることは、今の日本人は老いも若きも憲法を読んでいない。政教分離という大事な原則さえ知らない。それは役人や国会議員もいるから始末が悪い。
戦争体験者もいなくなっている。戦争犯罪の元凶は、天皇制下の国家神道と教育勅語だ。日本人のほとんどが赤紙一枚で、侵略戦争に引きずり出され、300万人が命を落とした。これの先頭を走っていた人物が、やはり昭和天皇であることが、最近になってはっきりと証明された。
それ以前は、森喜朗が首相として「日本は天皇中心の神の国」と神道政治議員連盟の場で公言、国民を驚愕させた。驚くべき時代錯誤の森の後継者が小泉や安倍だった。森友事件で教育勅語が浮上した。国際社会に深刻な打撃を与えた。正に極右の原点は、国家神道・教育勅語で、それが今に生きている証拠と証明である。
国家神道は戦後直ちに廃止されたが、神社本庁として看板を塗り替えて再生した。無数の神社神道は、戦争犯罪勢力・戦争神社そのものである。地方に行くと、これが当たり前のように活動している。油断をしていると、神道の信者である氏子にさせられる。
事実上、信教の自由がない?歴史と憲法は、日本人として大事な基礎的な教養で、学者・文化人の専売特許ではない。田舎暮らしの大事な点である。
<無農薬野菜作りは健康の秘訣=晴耕雨読が最善>
ことしは義弟夫妻にもらったイチゴの実が出来るかどうか。昨年は桑が初めてたわわに実ったが、天候のせいで腐ってしまった。今年どうか?期待と不安が募る。二本の桃の栽培は、素人には難しいが、どうなるか。高額果物に対抗する我が家の挑戦であるのだが?
我が家の自慢は柚子ジャムだ。昨年は無農薬ジャムが成功して、友人に喜ばれた。野菜はいまニンニクが成長している。期待しているところだ。
<廃屋あり・休耕地あり・山あり=農業大好きな若者大歓迎>
地方行政に関心がない。先日届いた市長選投票用紙に仰天したばかりだ。袖ヶ浦市の無能・無責任行政が木更津市でも?信頼できる病院が少ないことも悩みの種か。廃屋や休耕地が目立つ農村。それでも、農業や山が好きな若者が地方に、農村に集まる時代になろうとしている。
2022年3月21日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
1.唐澤辰巳
これは驚き。投稿から1~2時間で消されてしまいました。確かに本澤二郎氏の意向とは相容れない内容でしたが反対意見に目を通し、耳を傾ける心の余裕を持ちたいものです。イエスマンしか置かない、これ即ちプーチンや習近平、金正恩です。それが出来なければ投稿欄は無用の長物として無くしてしまえば如何?