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なぜ書き続ける?<本澤二郎の「日本の風景」(4743)
- 2023/03/13 06:46
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なぜ書き続ける?<本澤二郎の「日本の風景」(4743)
<恩師・宇都宮徳馬さんへの報恩と財閥東芝病院で命を奪われた次男正文の無念が起爆剤=月刊タイムス4月号寄稿文本日発売>
2009年からほぼ毎日ブログ「本澤二郎の日本の風景」を書き始めた。その一部を製本して10巻にまとめた。老後の生活費を削っての決断だ。国会図書館に所蔵してもらった。まだ続くだろう、続けねばならない。平和軍縮派の宇都宮徳馬さんへの報恩の意味である。もう一つの理由は、財閥東芝病院で看護されずに無念の死を遂げた次男正文が、命を捨てて教えてくれた財閥の恐怖を伝えるためともいえる。同時に、当面は森喜朗から始まった自民党極右派閥・清和会の暴政を記録するジャーナリストの使命を果たすためだ。なお月刊タイムス4月号は3月15日に新宿の紀伊国屋書店でも発売される。
<平和軍縮派・宇都宮徳馬さんとの出会い=政府自民党の不正腐敗>
宇都宮さんの平和軍縮活動の晩年は、後継者を育て日本が二度と同じ過ちを繰り返させないためだった。またA級戦犯の岸信介に徹底して抗戦してひるまなかった。日中友好という戦後外交を解決するため、米国議会対策を一人で敢行するという見事な実績を上げた。田中角栄と大平正芳の悲願を先行して敢行した宇都宮さんの無念は、特別に面倒を見てきた読売新聞の渡辺恒雄に裏切られたことだった。
渡辺に対して「忘恩の徒」と断罪する一方で、彼は筆者には「権力に屈するな。屈すればジャーナリストではない」と厳しく諭した。「議会と言論が健全でないと、民主主義は正常に機能しない」とその理由を説明した。何度も何度も繰り返し語ったことを忘れない。以来「生涯ジャーナリスト」との決意を固めた。
思えば1972年に政治部に配属されのだが、当時の政党政治認識は「自民党は悪の権化」だと思い込んでいた。政府や自民党の不正や腐敗が日常化していたためでもある。野党が自民党政府を批判するのは当たり前であるが、自民党議員が政府を批判する事例は少なかった。
宇都宮さんだけは違った。公然と政府自民党の不正に対して手厳しい批判を加える政治家の存在を知ると、政治記者1年生は宇都宮事務所にいつも駆け込んだ。運命的出会いというと大げさになるが、ごく自然の成り行きだった。
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<「日中友好はアジアの平和と安定の基礎」は永久に普遍>
筆者は、宇都宮と大平正芳らから日中友好の大事さを取材を通して受け入れた。憲法を尊重し、アジアの平和と安定に不可欠だったためでもある。岸の後継者の福田赳夫は受け入れたが、岸の薫陶を受けた森喜朗ら反共主義の青嵐会は違った。
森は戦前の神道「神国論」を喧伝し、戦前への回帰を叫び、それを実現しようと計っていた。小泉純一郎や安倍晋三らに異論はなかった。彼らは歴史の教訓を排除しようとして、ワシントンの右派・産軍複合体・死の商人との接近に力を入れてきた。背後を自民党内に巣食う神社本庁の神道政治連盟・日本会議を足場に不気味な行動をとり始めた。
真っ先に大平の秘蔵っ子・加藤紘一が察知して森打倒に走ったが、無念にも中曽根康弘や、あろうことか野中広務らに反撃されて矢尽きた。しかも小泉は、靖国参拝派として岸の孫である安倍晋三を後継者にしたため、日本政治は一挙に右翼・極右へと突っ走った。
<A級戦犯の岸信介の亡霊政権が台湾有事を口実に逆転>
防護服は、なんと公共放送のNHKだった。財閥会長にNHK労組も屈してしまった。護憲リベラルの記者は排除される。読売のナベツネ戦略がNHKにおいても具体化した。そして総務省と電通が、民放テレビと新聞を抑え込むという信じがたいことが公然化した。言論の自由は、小選挙区制下の自民党同様に言論界でもなくなってしまった。
そして今、A級戦犯の岸信介の亡霊が永田町を徘徊している。人々は「新しい戦前」「天皇制国家主義の復活」「軍国主義の日本」と呼んでいる。大衆はアベノミクスという金融政策(物価急騰)で追い詰められて厳しい生活を強いられている。311のフクシマを返上する新たな原発の復興・回帰にも舵を切った。43兆円の戦争準備さえも始めた。
意図的につくられた「台湾有事」によって、日中関係は国交正常化した72年前に引き戻されてしまった。中国敵視政策が政府・防衛省の指針に格上げされてしまっている。この恐ろしい時代の極右化をしっかりと分析、それを50年100年後の日本人に伝え残すという大事業に取り組むことが、平和軍縮派の宇都宮への「報恩」と心得ている今である。
「50,60は鼻たれ小僧、男盛りは真っ八十」という恩師の言葉が五体にみなぎっている。
<次男正文は新聞配達し早稲田卒業の努力家=無念の医療事故死>
311の前年の2010年4月7日、次男正文は誤嚥性肺炎の疑いで東京・品川区大井の財閥・東芝経営の東芝病院に入院した。診断の結果、1週間の入院計画で同日夕刻に入院したのだが、その数時間後に自宅に緊急電話が鳴った。10分後に妻の眞知子が駆け込んだ時には、既に息が切れていた。
「痰がのどに詰まった窒息死」と担当医は説明した。帝京市原病院ではばい菌を脳腫瘍と誤診して植物人間にされたが、家族はその後自宅介護を含めて13年共に頑張ってきた。だが東芝病院は、誤嚥性肺炎で入院させながら100分も、個室に放置した。正文窒息死の無念は言葉に表すことなど出来ない。信じられない病院内での孤独死だ。
<反省謝罪なしの財閥東芝の不条理と311の東芝製3号機の核爆発>
しかし、そこから財閥の不条理を次々と見せつけられる。反省も謝罪もしない。担当した看護師との面会を病院長は言下に拒絶した。運よくカルテを入手したが、話し合いも出来なかった。やむなく警視庁・大井署に刑事告訴した。しかし、横やりが入った。電通である。東京地検は不起訴にした。週刊新潮での「告発記事」さえも無視された。
東芝財閥研究を余儀なくさせられるのである。その結果、2011年3月11日のフクシマ原発崩壊には、東芝製原発3号機が存在していたことを知り、さらに核爆発を起こしていたことも判明した。黒企業はいまだに謝罪も反省もしない。息子への仕打ちは、首都圏民にも及んでいた。
<「正文は元気になったよ」と母に嘘を連発した哀れ我が人生>
今でもつらい思いをすることがある。老いて心配をする母に何度も嘘をついたことである。政治屋にとって当たり前の嘘を、普通の人間がすることはひどく辛く厳しいものである。
実家に行くと、必ず母は正文の様子を聞く。老いた母親の愛情の深さに頭が下がるばかりだが、その都度嘘をつく。亡くなっているのに「元気になったよ。おばあさんによろしくといっていた。もう歩けるよ」と。この嘘がいかに悲しくつらかったことか。事実を伝えれば、もうそれだけで母の寿命は縮むだろう。
初めてつく嘘だった!
<315の大量放射能被ばく?で妻も肺腺癌で非業の死>
もんじゅ西村謀殺事件を取材中に、フクシマ原発事件に一番詳しいとされた竹野内真理さんと連絡がついた。なかなか連絡を取ることが出来なかったが、正文の医療事故を取り上げた「医師失格」(長崎出版)を読んで、心を開いてくれたという。
そこで彼女から新たな事実を知った。311の4日後の315にフクシマから大量の放射能が首都圏を襲った。同日午前10時から12時ごろ戸外にいた市民が内部被ばくに遭ったというのだ。妻も?非業の死だったのか。315被ばくについて東京医師会も東芝もだんまりだ。
315被ばく被害者は多くいるはずだが、厚労省も日本医師会は蓋をしている可能性が強い。
(日刊工業新聞)電機8社の2023年3月期連結業績予想は、為替の円安の追い風もあり東芝を除く7社が増収となるものの、利益面では明暗が分かれる。
<泉下で反骨ジャーナリストに財閥研究を求める息子?>
正文は大変な努力家だった。新聞配達をしながら早稲田大学を卒業した努力家。知り合いは「なぜ帝京に入院させたのか」「なぜ東芝に入院させたのか」と詰問する。釈明出来ない。生きられる命を奪った医師・病院と共に責任を親も負うしかない。
彼はいま「財閥をしっかりと監視してほしい」と反骨ジャーナリストに訴えている。ブログを続ける義務が、宇都宮さんと正文に対してある!
2023年2月19日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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コメント 4
1.桃子
2023年03月13日 11:09
311の被害者全員に、土地を奪われた人全員に、
支配者と国は、賠償金を支払うべきです。
117についても、おなじです。
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2.桃子
2023年03月13日 11:11
天然自然の災害では無いからです。
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3.桃子
2023年03月13日 11:38
日本国、
天皇は法の下にありますか?
国民は法の下に平等で、国民に主権が有ります。
政府は日本国民ですか?
日本の謎です
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