再来年の大阪・関西万博と、その先の「IR」開業を控えた大阪・夢洲。6日の大阪市議会で、万博開催中に懸念される交通渋滞について質疑がありました。

 大阪市は2025年大阪・関西万博の会場工事が進む夢洲で、予想される1日当たりの工事車両台数をシミュレーションしています。

 これによりますと、最も車両が集まると予想される時期は来年10月で、現在の約3倍にあたる最大3436台が夢洲に集まるとされています。

 万博会場の建設に加え、カジノを含む統合型リゾート=「IR」の開業に向け、来年夏から仮囲いなどの準備工事が始まるためです。

 夢洲周辺の交差点をみると、ピーク時には1時間あたりの通行可能容量に対し、最大で9割の交通量が予想されている地点もあります。

 市は青信号の時間を延長するなどして対応することで、渋滞を防げると主張しています。

 こうした現在のシミュレーションの対象期間は、万博が始まる直前の2025年3月まで。

 6日の大阪市議会の都市経済委員会では、自民市議団の前田和彦幹事長が、その後の「万博期間中」の工事車両台数について質問しました。

 市の担当者は、2025年4月の万博開幕後は、ピーク時に1日当たり最大4000台の万博関連のシャトルバスや自家用車が夢洲周辺に入る想定だと明かしました。

 さらに、大阪IR開業に向けた工事が2025年春から本格化することで、IR関係車両だけで1日当たり2000台程度になる試算も説明しました。

 両者をあわせると、1日で最大6000台の車両が夢洲に集まる可能性があります。

 前田市議は「(万博の前よりも)開催期間中のほうがよりいっそう大変になる」と指摘し、万博期間のシミュレーションを速やかに作成するよう市に求めました。