元日経BP記者で経済評論家の加谷珪一氏が15日、TBS「ひるおび!」(月〜金曜前10・25)に出演。厚生労働省が14日、65歳以上の高齢者が2024〜26年度に支払う介護保険料(月額)の全国平均が過去最高の6225円になったと発表したことについて言及した。

 前期21〜23年度より211円(3・5%)上昇し、過去最高を更新したもので、00年度の制度開始当初(2911円)の2・1倍となった。25年には団塊の世代が全員75歳以上となり、40年度には高齢者人口がほぼピークを迎え、介護サービス需要は急増する見通し。保険料の抑制に向け、サービス利用時の自己負担を支払い能力に応じて増やすなど制度改革の議論が加速するとみられる。

 月額保険料は725カ所で6000円を上回り、うち85カ所は7000円を超えた。最高は大阪市の9249円で、1人暮らしの高齢者が増加しサービス利用が増えたことが要因。大阪府守口市8970円、大阪府門真市8749円、岩手県西和賀町8100円が続いた。最低は東京都小笠原村の3374円で、他に北海道音威子府村と群馬県草津町が3000円台だった。都道府県別の平均では、最高が大阪府の7486円、最低が山口県の5568円だった。

 加谷氏は、大阪市の介護保険料が全国一高いことについて「大阪は都市部なので単身の方が地方よりも多い。それから東京は若い人が地方から流入してくるが、大阪はそういう状況ではないのでこうなっている」と説明し、「大阪の状況は今後、全国がこのような傾向になってくると思った方がいいと思います」と話した。