『 広島県江田島市の海上自衛隊第1術科学校で9月、特殊部隊「特別警備隊」の養成課程にいた男性3等海曹(25)=愛媛県出身=が1人で隊員15人を相手にした格闘訓練中に頭を強打し、約2週間後に死亡した問題で、訓練は3曹の同僚隊員が送別名目で教官に許可を得て行っていたことが14日、分かった。 3曹は2日後に養成課程を外れる予定で、同僚が送別の恒例行事として逸脱した訓練を行った疑いが強い。 徒手格闘訓練は1対1で行われることが多く、1人が15人を相手にするのは異例。1人が多数を相手にする訓練は、今年の養成課程独特の行事だったという。 訓練に参加した隊員は海自の内部調査に、養成課程を外れる3曹への「はなむけ」として1対15の訓練を行うことを教官に申し出たと証言。「集団暴行ではない」と説明している。 浜田靖一防衛相は14日の閣議後会見で「特殊という気がしないでもない」と述べ、訓練の範囲を逸脱しているとの認識を示した。 また、赤星慶治海幕長は同日の定例会見で、3曹が異動する2日前に格闘訓練が行われたことについて「こういうことをやるのがいいのか、内容が適切なのか、調査してから判断したい」と述べるにとどまった』産経新聞
江田島市にある 海上自衛隊第一術科学校は、旧海軍兵学校の有ったところに有ります。江田島健児と戦前では言われていました。養成課程を離れる3曹にはなむけとして、格闘訓練として制裁ともしごき取れる逸脱した訓練で亡くなったのは残念です。一人で15人も相手にするのは、無理な話です。空手の三段以上の有段者でも3人以上倒すのは無理では有りませんか。旧海軍には、ネイビー・スビリットが有り、「時間厳守で五分前に集合。出船、物心両面で有事即応の態勢を敷く。同じ航路も初航路、油断大敵。指揮官先頭。率先垂範、経験の深い上級者が先頭に立って模範を示す。」と言う教えが有りました。格闘訓練をするなら訓練が逸脱しないように無理なしごきに繋がらないように教官が模範を示すべきでは有りませんか。教官も許可したのなら旧海軍の海軍精神・五省の一、至誠に悖るなかりしか(誠実さに背いていなかったか)と思います。今の海上自衛隊は、旧日本海軍の伝統と海軍精神を受け継いでいる筈です。最近海上自衛隊の事故や不祥事が多すぎます。特別警備隊に所属する隊員は、シーマンシップ・Seamanship旧海軍の伝統精神を表す言葉の一つとして次の言葉があります。「スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り」この言葉にはその文句の一つ一つに次のような意味が含まれています。
『1 スマート
敏しょう、機敏、スピーディー、頭の回転が早い、身のこなし方がよい、洗練されている、さ
っそうとしている、流線的、無駄がない、形にこだわらない、明朗、ユーモアーがある。
2 目先が利く
進歩的、臨機応変、先手をとる、集中する、視野が広い、やることがデカイ、先見の明がある。
3 几帳面
確実、清潔、整理整頓がされている、責任感が旺盛、協同精神に富む、時間を守る、他人に迷惑をかけない、物・心の用意ができている。
4 負けじ魂
困苦欠乏に耐える、がんばる、闘争精神に富む、絶対負けないぞという根性がある』 特殊部隊の隊員同士、同じ釜の飯を食った変わらぬ友情と連帯感を持たないと特殊部隊に配属されてから隊員同士信頼される人間関係が築けず、厳しい命に関わる職務を成し遂げれないのでは有りませんか。船乗りは、板子一枚下は、地獄と言う諺どおり船乗りは非常に危険な仕事なので、皆強い連帯感を持っています。自衛艦でも不沈艦は有りません。民間の船も軍艦も板子一枚下は、海水の下です。海上自衛隊員は、海の男だ艦隊勤務です。なぜ友情を持って、しごきや制裁をせずに皆で暖かく見送って上げないのでしょうか。旧日本海軍は、艦艇での外国への訪問や海外武官としての派遣で陸軍軍人より視野や国際的感覚を持った軍人が多かったそうですが。国際化時代に逆行した誤った島国根性です。大の男が、養成課程を離れる1人の三曹を15人も掛かって、はなむけと称していじめるなど武士道から見ても卑怯なことです。大和男の子らしく有りません。日本男児、武人としての恥です。シーマンシップの旧
海軍精神にも反するのでは有りませんか。無理な訓練をしても、正し訓練をしないと強くならないと思います。平和な日本で、1人の隊員の生命を軽視した無駄死にとしか残念ながら思えません。なぜ同じ隊員同士皆仲良く出来ないのでしょうか。今日の日本の平和の礎を作る為に戦死された陸海軍航空隊の特別攻撃隊の皆さんは今回の事件を何と思われるでしょうか。亡くなられた特別攻撃隊の皆さんのご冥福をお祈りして同期の桜を江田島の海上自衛隊の皆さんにお送り致します。二番の歌詞に男同士の友情が歌われています。下記に海軍精神の五省と今直世界の船乗りの精神的支柱になっていますシーマンシップを書き込ませて頂きました。同期の櫻 作詞 西条八十・作曲 大村能章 一番 |
貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く 咲いた花なら散るのは覚悟 みごと散りましょ国のため |
二番 |
貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く 血肉分けたる仲ではないが なぜか気が合うて別れられぬ |
三番 |
貴様と俺とは同期の桜 同じ航空隊の庭に咲く 仰いだ夕焼け南の空に 未だ還らぬ一番機 |
四番 |
貴様と俺とは同期の桜 同じ航空隊の庭に咲く あれほど誓ったその日も待たず なぜに死んだか散ったのか |
五番 |
貴様と俺とは同期の桜 離れ離れに散ろうとも 花の都の靖国神社 春の梢に咲いて会おう |
.
海軍精神
五省
一、至誠に悖るなかりしか
(誠実さに背いていなかったか)
一、言行に恥ずるなかりしか
(言動に恥ずかしい点はなかったか)
一、気力に缺くるなかりしか
(精神力に欠いた点はなかったか)
一、努力に憾みなかりしか
(努力するのに心残りはなかったか)
一、不精に亘るなかりしか
(怠けてものぐさになっていなかったか) |
☆マリンネット湘南の資料から引用させて頂きました。
シーマンシップ「シーマンシップ」たまに聞く言葉だと思いますがこんな意味が込められています。[シーマンシップとは]
シーマンシップ(Seamanship)の語源やうんちくは省略することとして、現在は次の二つの意味
として使われている言葉です。
1 船乗りとしての技能
航海をするために必要な基本的技能で、運用術とか航海術といったもの。
2 船乗りとしての資質・心がけ
慣海性、海上生活の順応性、心構え、精神的及び身体的の適応性などといった人格的な
もの。
ここでは、2の内容について書き表すこととします。書き表すとは言ったものの、これは、たい
へん漠然とした内容でうまく表現できるか、理解されるかが心配です。
[シーマンシップの必要性]
1 海上であること
・不確定要素が多い
・外的条件が厳しい(厳しい風雨、波浪、複雑な海潮流、大きな寒暖差、船体動揺)
・制約された環境下にある(海上にでれば限られた環境(船内、乗組員、物資)のなかで耐え
られる強靭な精神力、体力、チームワークが求められる。)
・事故の危険性が高い
・互いに協力、支援を必要とする。
2 国際性があること
・国家の代表となりえる。(外国へ行った場合、一人一人が国家の代表といった性格をもって
おり、その船の、そのクルーの態度、動作がふさわしいものでなければならない。)
・外国とのかかわりが多い。(広い視野を持ち、各国の習慣等にも精通してなければならな
い。)
[シーマンとして要求される資質及び心がけ]
1 先見性
・環境条件の急激な変化、突発的な事象に対し、適時適切に対応せねばならず、制限された
環境下において、人、物、時間を最大限に活用することが要求される。
・物事の要点を把握し、起こり得る事態や状況を予測して先手を打つ能力を身につけるとと
もに、着眼点を誤らず正しい処置がとれるよう常に事前準備と腹案を持っていなければなら
ない。
(気象海象及びその変化の状況を適切に把握し、航行可能であるかなどを判断しなければな
らない。自己の力量を超え無理に航行し、事故をおこし危険な状況に陥り、迷惑をかけること
は、先見性がなくシーマンとしての資質・心がけが欠如している。)
2 確実性
・海上作業の特徴の一つは、作業のやり直しが困難であることである。確実性の欠如は事故
の要因となる。一人一人の作業が船の安全を左右する。(係留索1本を結ぶにしても、これが
解けたら、係留のやり直しとなるばかりか、自船又は他船が危険な状態となる。)
・出港前には気象海象の状態及び変化、自船の状態などを確実に把握する必要がある。
3 迅速性
・時期を失すると取り返しのつかない重大事故を招く恐れがある。
・制約された環境で効率よく作業するには、指示・命令に即応する速やかな行動と迅速な報告
が要求される。
(刻々変化する状況に応じて臨機に適切な判断を下し、無駄のない動作で迅速に処置をとらな
ければならない。)
4 節度
・外国人と接する機会が多いので、特に各人は整った服装容儀と、節度ある交際が要求され
る。
・船の全能を発揮するために、常に船内を整理整頓しておき、限られたスペースを有効に活用
する。
・きちんとした態度動作を身に付け、礼儀正しく、かつ整った服装容儀を保つとともに、船内及
び身の回りを常に整然としておかなければならない。
(荒天の海を乗り切って入港した後、安堵感とおごりから、陸上における行動が粗暴になった
り、他人に対する思いやりがなくなったりする傾向があるが、陸上においては他人を尊敬し、お
世話になる港湾関係者及び港町に住む人たちに感謝の念を持って行動しなければならな
い。)
5 質実剛健
・海上では不便さに耐え、節約による物の有効な活用が要求されるとともに、厳しい内容及び
外的環境の中では、それに対応する体力が要求される。
・協同連帯意識を向上するため、自ら飾るための言い訳を慎み、使命達成のため責任ある態
度が要求される。
6 冒険心
・海上においては多くの危険と出会うものであり、出港の前には綿密な計画が要求され、出
港後にはその計画に従った大胆な実行が必要となる。
・どんな事態に至っても、サバイバル精神と創意工夫をもって船と自己の安全を図らなけれ
ばならない。
・自然を相手として人間の能力の極限状態にも耐え得る強じんな精神力と勇気が要求され
る。
(弱音や泣き言を吐かず、忍耐強く常に最善を尽くし、最後までやり抜く芯の強さを、身に付け
なければならない。)
[シーマンシップの表現]
旧海軍の伝統精神を表す言葉の一つとして次の言葉があります。
「スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り」
この言葉にはその文句の一つ一つに次のような意味が含まれています。
1 スマート
敏しょう、機敏、スピーディー、頭の回転が早い、身のこなし方がよい、洗練されている、さ
っそうとしている、流線的、無駄がない、形にこだわらない、明朗、ユーモアーがある。
2 目先が利く
進歩的、臨機応変、先手をとる、集中する、視野が広い、やることがデカイ、先見の明があ
る。
3 几帳面
確実、清潔、整理整頓がされている、責任感が旺盛、協同精神に富む、時間を守る、他人
に迷惑をかけない、物・心の用意ができている。
4 負けじ魂
困苦欠乏に耐える、がんばる、闘争精神に富む、絶対負けないぞという根性がある。
[シーマンシップの例]
言葉で表現しようとすると、どうしても解説が長くなってしまいます。以後はあえて解説を書かず
に短い言葉で表現してみます。
気が付いたことは直ちに実行する
身の周りの諸事を整理しておく
5分前の精神
指揮官先頭
物事の流れを理解し未来を予測する
何事も骨身惜します繰り返し経験する
時と場合によっては瞬時に判断し、人力の限界に挑戦しなければならない場合がある
頭より早く船を走らせるな
習うより慣れろ
運用眼、勘、目安の養成
船出の精神
整理整頓
以上のことに心がけることにより、シーマンシップは完成に近づくことが可能であると思いま
す。言うまでもなく人間は一生勉強の連続であり、完成された人間がありええないと同様に、シ
ーマンシップにも完成ということはなく、常に知識、技術の習得が重要であると考えます。
これに記載した内容は全て、先人の貴重な経験や犠牲をもとに受け継がれてきたものであり、
海で遊ぶ方々のモラルが問われている現在、我々の手でシーマンシップを断ち切ることなく、
我々の時代にシーマンシップと言う言葉を死語にすることなく、さらに向上してゆくシーマンシップであることを目指し、シーマンシップの啓蒙を図って行きたいと思います。