久々の更新です。と言ってもその間ジャズを聴いていなかったわけではなく、むしろ続々と再発されるお宝コレクションを聴くのに忙しいという嬉しい悲鳴です。日本のレコード会社は本当にジャズファン泣かせですね。さて本日取り上げるのはオスカー・ピーターソンの1964年マーキュリー盤「オスカー・ピーターソン・トリオ+1」です。オスカー(ピアノ)、レイ・ブラウン(ベース)、エド・シグペン(ドラム)の鉄壁のトリオに加え、+1としてトランペットのクラーク・テリーが入っているのが大きな特徴です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/cf/0f723f9a84635b2714727afdf848f0dd.jpg)
オスカー・ピーターソンは当時まだ少なかった「ピアノだけで客を呼べる」スターでしたから、リーダー作はトリオが圧倒的に多く、先日紹介した「ハロー・ハービー」のようにギターを加えた作品はあるものの、スモールコンボでのホーン楽器との共演は私の知る限り本作だけではないでしょうか?クラーク・テリーは1940年代から活躍するベテランのトランペッターで、特にデューク・エリントン楽団はじめビッグバンドの演奏で鳴らした人物です。大物ではあるんですが、スタイル的にはややオールドファッションなので、バップ以降のジャズが好きな日本のファンにはさほど人気が高くないかもしれません。ただ、その方がオスカー・ピーターソン・トリオの演奏にはマッチしているとも言えます。リー・モーガンのような自己主張の強い演奏だと合わないでしょうし。
曲目はスタンダードとオリジナルが半々です。いかにもオスカーらしいハッピーなタッチの“Brotherhood Of Man”、一転して愁いを帯びた“Jim”、オスカーの自作ブルース“Blues For Smedley”など前半3曲がお薦めです。トリオのプレイは相変わらず絶好調ですね。テリーはと言うと、ミュートやワウワウなどを駆使して多彩なソロを聴かせますが、やや変化球に走りすぎのきらいも。“Mumbles”“Incoherenet Blues”の2曲では調子に乗ってボーカルも披露していますが、うなっているようなボーカルでお世辞にも上手いとは言えませんし。“They Didn't Believe Me”のような美しいバラードプレイがあればもっと良かったのになあ。全体的には、肩の力を抜いてリラックスして楽しめる内容なので悪くはないですね。
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オスカー・ピーターソンは当時まだ少なかった「ピアノだけで客を呼べる」スターでしたから、リーダー作はトリオが圧倒的に多く、先日紹介した「ハロー・ハービー」のようにギターを加えた作品はあるものの、スモールコンボでのホーン楽器との共演は私の知る限り本作だけではないでしょうか?クラーク・テリーは1940年代から活躍するベテランのトランペッターで、特にデューク・エリントン楽団はじめビッグバンドの演奏で鳴らした人物です。大物ではあるんですが、スタイル的にはややオールドファッションなので、バップ以降のジャズが好きな日本のファンにはさほど人気が高くないかもしれません。ただ、その方がオスカー・ピーターソン・トリオの演奏にはマッチしているとも言えます。リー・モーガンのような自己主張の強い演奏だと合わないでしょうし。
曲目はスタンダードとオリジナルが半々です。いかにもオスカーらしいハッピーなタッチの“Brotherhood Of Man”、一転して愁いを帯びた“Jim”、オスカーの自作ブルース“Blues For Smedley”など前半3曲がお薦めです。トリオのプレイは相変わらず絶好調ですね。テリーはと言うと、ミュートやワウワウなどを駆使して多彩なソロを聴かせますが、やや変化球に走りすぎのきらいも。“Mumbles”“Incoherenet Blues”の2曲では調子に乗ってボーカルも披露していますが、うなっているようなボーカルでお世辞にも上手いとは言えませんし。“They Didn't Believe Me”のような美しいバラードプレイがあればもっと良かったのになあ。全体的には、肩の力を抜いてリラックスして楽しめる内容なので悪くはないですね。