広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

安来

2009-09-12 21:55:04 | 旅行記
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※この旅行記を通して見たい方は、旅行記とお土産など複数のカテゴリーに入っているため、2009年9月の記事一覧からご覧ください。
松江を後にして山陰本線の特急で東へ。
松江市街地を抜けると、大橋川と並走する。宍道湖から中海へ流れる川なので、松江市街地より下流になる。
 
(左)塩楯島という島にある手間天神社、(右)さらに進むと中海が見えた

松江から15分ほど、次の停車駅、安来(やすぎ)市の安来駅で下車してみた。島根県最東端、人口4万。駅裏に日立金属の大きな工場があった。
東隣はもう鳥取県の米子駅
駅舎は2008年春にできたばかりで新しい。内部は木材を多用し、天井が高い。観光案内所や地元産品販売所、休憩スペースがある。
 
コンセプトや施設の配置が、田沢湖線(秋田新幹線)の田沢湖駅と共通する点が多いと思った。駅の規模としても田沢湖と同じくらいだから、安来は人口の割には小さいかな。

今回の旅行はNHKの朝ドラの話が多いが、来年度前半は、水木しげる氏の半生をテーマにした「ゲゲゲの女房」。水木さんは安来とは中海の対岸の鳥取県境港市だが、安来出身の夫人の自伝をドラマにするようだ。
そして、園山さんの絵
そう! 安来といえばなんといってもどじょうすくいの安来節。駅舎の外にはどじょうすくいの看板が2枚。
 
像もあって、
「すくい愛」と看板にもなっていたキャラクター
キャラクターは「あらエッサくん」といい、安来市のマスコットキャラクターらしい。
そして、すくい愛とあらエッサくんの像は、向き合っている。
同じどじょうすくいをしているのに、この差は一体…
あらエッサくんの奥の方にも、ドジョウの像が並んでいる。

駅前を国道9号線(山陰道)が走り、市中心部からは離れているようだ。秋田の奥羽本線八郎潟駅にどことなく似ている感じ。
歩道のタイルの一部がドジョウ マンホールは安来節
国道を渡ると100メートルほどで、中海の入り江のような所へ出た。地図では「安来港」となっている入り江の奥。
ここでも水の色がきれいだ。風も心地いい

うろうろしていると、古い街並みが目に付く
江戸時代から水運で栄えた町だったようだ。
周辺には日本画を多く展示した「足立美術館(駅から無料バスあり)」や「清水寺(きよみずでら)」などがあるが、時間もないので、このまま駅へ戻り先に進む。
 
駅の待合スペースをよく見ると、あらエッサくん型のテーブルがあったり水槽でドジョウが飼われていたり。ずいぶんときれいなドジョウだ。
市内ではドジョウの養殖が行われ、年間約3トンを出荷しているとのこと。
名物は「清水寺ようかん」で、複数の地元のお菓子屋さんが作っており安来駅ではもちろん、たしか松江や鳥取駅の売店でも一部発売されており、山陰では有名なお菓子のようだ。「ようかんアイス」なるものもあったので、後で紹介したい。

安来からわずか7分、松江から30分弱、あっさりと県境を越えて、鳥取県米子市に到着。米子市は人口15万弱で鳥取市より5万人ほど少ないだけ。
駅前はあまり賑やかではないが、大きな街
駅近くにサティやコンベンション施設があった。
“海に湯が湧く”皆生(かいけ)温泉、古い街並み、日野橋という古いトラス橋など見たい所だたくさんあるけど、時間がないので素通りする。
秋田市民の中には、米子といえばあることを思い浮かべる方がいると思う。
米子には「がいな祭り(“がいな”は方言で“大きい”の意味)」という総合的な夏祭りがあるのだが、その1つに「がいな万灯」というのがある。
これは、20年ほど前に、秋田の竿燈まつりをはっきり言って“パクった”もの。秋田と米子に駐屯地のある自衛隊が勝手に伝えたもので、今は円満に話がついた形になっているようだが、秋田市民としては気になる。秋田では「置き竿燈」や街灯、ロゴマーク、お菓子などのモチーフになっていて、祭り期間外でも一年中、“竿燈の街”であることが分かるが、僕が米子駅周辺を見た限りでは万灯をイメージさせるものは一切なかった。機会があれば、どんな扱いをされているのか、じっくり観察(偵察)してみたい。
JR米子駅舎
米子駅は5階建てでとても大きな駅だが、駅ビルではなく、JR西日本米子支社のオフィスが大部分。秋田駅南側に連なる秋田支社の建物の機能に当たるもの。
JR東日本秋田支社が、青森・山形両県の一部も管轄していて、青森支社が存在しないように、JR西日本には鳥取支社や松江支社はなく、米子支社が両県と広島の一部を管轄している。
また、秋田駅の南に車両基地の「秋田車両センター(旧南秋田運転所)」、隣の土崎駅に車両の保守を行う「秋田総合車両センター(旧土崎工場)」があるように、米子にもほぼ同機能の「後藤総合車両所」が置かれていて、秋田と同じく鉄道の要衝だ。

さて、このまま鳥取市へ行く前に、寄り道をする
コメント (4)
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バスまつり・ドンキ

2009-09-12 19:34:53 | 秋田のいろいろ
9月20日は日本で最初にバスが走った日を記念した「バスの日」。(ちなみに空の日も同日)
各地で記念イベントが行われ、例年秋田でも、県内バス会社が加盟する秋田県バス協会主催の「秋田バスまつり」が土曜日に秋田駅前で行われている。
今年は今日の10時から15時まで開催された。今まで僕は行く機会がなかったが、初めて覗いてみた。
会場は、秋田西武隣りの屋外イベントスペース「アゴラ広場」。「アゴラ」はギリシア語で「広場」の意味だから、ダブっているが、30年近くそういう名前なんだからしょうがない。

行った時はステージで「秋田シティブラスバンド」により、なぜか「浪花節だよ人生は」の演奏中。秋田は吹奏楽が盛んだから、こういうイベントでは企業や学校の吹奏楽団がよく登場する。
右が西武、左で演奏中。奥が駅につながる「ぽぽろーど」の屋根
物販などのテントがあり、県内の路線バス事業者3社の車両が縦列駐車で展示されていた。
以前は、メーカーから借りたバリアフリーバスの展示や高速バスの試乗があった年もあったと記憶しているが、それと比べるとちょっと寂しい。
でも、ブラバンの演奏を聴く人、バスを見る人など、思いのほか人出が多くて賑やか。回数券を買えばババヘラアイスや横手焼きそばの屋台の引換券がもらえたらしいが、人が多くてどこでやっているのか分からないから、ざっと見るだけにする。まずは展示車両。
秋田中央交通から日野の中型車
そんなに新しい車両でもなさそうで、なぜこの車を選んだのかよく分からない。「三平バス」でも持ってくればいいのに。ただ、車高をいちばん低い状態にしているようで、バリアフリーのPRはできたかもしれない。
内陸南部横手市の羽後交通からも日野の中型車
これはかなり新しい車両だと思う。中央交通のバスと同じメーカー製なのにだいぶデザインが違うが、「いすゞと日野の合弁会社が製造し、日野が発売している」もの。中央交通の方は「レインボー」という日野オリジナル車種だが、こちらは「レインボー2」という車種で、いすゞの「エルガ・ミオ」とヘッドライト以外は同一。秋田では珍しい車だが、青森の弘南バスは好んで買っているし、静岡のしずてつジャストラインでもこれの大型版の「ブルーリボン2」を一部で導入していた。扱いやすさや車種統一の狙いがあるのだろう。
そして、北部大館市の秋北(しゅうほく)バスからは、
いすゞ製旧塗装の中型車
「上羽立経由 弥助」という、秋田市民には分からない行き先表示。
そもそも、高速や貸切以外で(つまり一般路線用の)秋北バスの車両を秋田市で見ること自体、非常にまれ。この車も国道285号線をはるばるやって来てくれたのだろう。
しかも秋北バスは、国際興業グループに所属しているため、最近はグループ共通デザインの緑色の車体塗装への変更が行われていて、キャラメル色みたいなオリジナル塗装の車両は減っている(惜しむ声もあり、当分旧塗装を残す方針ではあるようだ)。

これらの車内では、運転席で記念撮影できるほか、客席は休憩所となっているようだった。
事前告知では「落書きバス」があることになっている。バスや鉄道のイベントでたまに行われるが、多くは廃車になる車両を白く塗って、落書きさせるもの。品が良くなく思えて、哀しい気分になりそうで僕は好きじゃない。
でも、今日の会場には展示用の3台以外にバスはいない。
よく見ると、その3台のバスのドア側のボディの一部を白く(塗ったのか紙を貼ったのかは不明)して、落書きスペースにしていた。
羽後交通の新車にも落書き
学校名が書かれていたので、あらかじめ落書きをして会場に持ってきたのだろう。それに会場で書き足せるということか?
現役のバスだから、明日以降、路線に復帰するわけだが、落書きのまま走るのだろうか。いずれにせよ、現役車に落書きというのは意外だったが、廃車になってしまう寂しさはなく好感が持てた。

テントでは、バスグッズのチャリティバザー。かつての秋田市営バス関連のものやネコ(トラ?)の「とまります」ボタンがあれば僕も買おうかと思ったが、なかった。
あったのは、車内放送テープ、デジタル式運賃表示器3000円、整理券発行機1500円(家庭で動かせるのか?)、羽後交通のバス停名部分の看板1500円など。思い入れのある人には安いだろう。市営バスのものがその値段だったら僕も買ったかも。
羽後交通のバス停。楷書体の新しいものだ。昔は隷書体でもっと味があった。

秋田駅からバスに乗る。車内で秋田のバスも捨てたもんじゃないなというシーンに出くわした。
おばさん2人組が乗っており、「すぐのバス停で降りるから、運賃をまとめて私が払う」「いや私が」と回数券を切り離しながら賑やかに譲り合っている。
そうするうち、バスはおばさん達の降りる停留所に近づいたが、2人ともそれに気づかない。すると運転士が、(以下、秋田弁の会話は実際とは少し異なるかもしれません)
 「母さん方、降りるぁんでねぇすか?  過ぎてしまうよ!(奥様方、降りるのではないのですか? 通過してしまいますよ)」 とミラー越しに話しかけた。
東北弁は時として乱暴に聞こえてしまうことがあるが、この運転士さん、とても穏やかな秋田弁で、ぶっきらぼうな感じがしない。
 「あや! んだった。悪りぃすな(あら! そうだった。すみません)」 とおばさん達は降り、
 「なんもなんも(どういたしまして)。ありがとうございました(ここだけ共通語)」 と運転士が答えた。
松江のバスで気持ちよく乗車できたことを書いたが、秋田にだって気持ちいい対応をしてくれる運転士がいた!(他にも何度か経験がある)
ただ松江はバス事業者がしっかり社員教育をして接遇に気を配っているのに対し、秋田(に限ったことでないかもしれないが)では(教育はしているようだが)運転士個々に浸透していない。だから、今回のような運転士もいれば、無愛想や乱暴な運転士もいる。そして、このブログで何度も書いているように、バス会社自体の案内方法にも問題があるから、利用しにくいバスになってしまっていると思う。

さて、ドン・キホーテへ改装中の旧長崎屋秋田店(前回の記事)。先日通ったら、
表示設置中
秋田の看板屋さんが作業していたのが意外。ドンキホーテの仕事なんて初めてだろうけれど、さすがプロだ。
玄関には「驚安営業中」と、もうやっているかのような雰囲気
今日通ると、屋上の大看板など、ほとんど準備できていた。
信号機が取り付けられたゲートも赤くなった
看板は「ドン・キ~」と中黒ではなく「ドン.キ~」とピリオドなんだ。

ところどころ長崎屋マークがまだ残っている。
やけに天井の高い電話ボックス
例の表示、見る度に崩壊が進み、
今度は「中」が危ない!
ドン・キホーテ公式サイトには、「2009 年 9 月 18 日、秋田県内初! 激安の殿堂「ドン・キホーテ秋田店」オープン」というPDFファイルが掲載され、来週金曜日の朝9時にオープンすると告知されている。直営部分は深夜2時までの営業。
テナントの一覧も載っており、ミスドなど飲食店、100円均一「セリア」など長崎屋時代とほとんど同じようだ。
【13日追記】一覧には長崎屋時代2階にあった、地元の「加賀屋書店」がなくなっているのに気づいた。本が買えなくなるとすれば、少し不便。
文書内には交通手段も記載され、「「秋田」駅西口より「秋田中央交通バス」10 番乗場より「長崎屋バスターミナル」行き 終点下車」となっている。でも、下線部分は間違っていて、正しくは「長崎屋バスターミナル経由車庫」行き「長崎屋バスターミナル」下車です。終点だと車庫まで行っちゃうよ。 っていうか、「長崎屋バスターミナル」の名前はどうなるの??
※開店後の様子はこちら
コメント (4)
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