※津軽の前回の記事
笑っていいともの思い出の中でも触れたように、青森に住んでいた頃に印象に残ったローカルテレビコマーシャルの1つが「おさきんのナット昆布」。
ローカルタレントで民謡歌手の黒石八郎さんが「湯っこでも水っこでも2~3分」「おさきんのナット昆布っ!」と言う(「うめどー」とも言っていたっけ?)程度だけど、なんとなくインパクトがあった。
CM内容と映像からすれば、水で戻すと納豆のように粘りが出る乾燥昆布であることは理解できたが、食べる機会は(おそらく)ないままに終わってしまった。※「ナット」は粘ることからの連想で、食品の納豆が使われているわけではない。
「おさきん」はたしか津軽地方沿岸部(日本海側のことを青森では「西海岸」と称する)の企業の製品だったはず。
調べると、ブランドでなく企業名が「株式会社おさきん」。つがる市木造町にあり、すじこ・たらこ、鮭、津軽漬「めでた漬」なども扱う。社長は小山内金弥さんという方で略すと「おさきん」だが、若くて社長就任は最近のよう。おそらく先代以前から名前に「金」を入れる“通し名”なんだろう。※小山内(おさない)姓は青森に多い。
先日やっと初めて購入。
おさきんのナット昆布
イトーヨーカドーで4グラム×5包入りで200円ほど。賞味期限はおそらく1年間。
見づらいけれど、パッケージには「だしもよくでる」「よくねばる」、そして「南極越冬食品」と「親子ペンギン(の絵)」。
唐突に南極が出てきて理解しづらいかもしれないが(そういえばこの点もCMで触れていたかも)、裏面に解説があり、
裏面の一部
「きびしいテストに合格し南極越冬隊食品として採用されております」。
裏面の大部分を割いて、「美味しい召上り方」が独特の言い回しで記載されている。
基本は、
「少量を小皿にとり同量の温水(又は水)を加えて下さい。2~3分置きますと水を吸収してふっくりとしたナット昆布が出来上ります。」
八郎さんがCMで言っていた通り。
食べ方は3項目あり、
「素晴らしいお汁の実です。箸でつまんでおわんの中へ。」
「ふくらんだナット昆布に生醤油を加えかきまわして下さい。ご飯にのせてやれば子供さんは大喜び。」
醤油を加えて茹で野菜・山菜にかけると、「ワラビ、ゼンマイ、ホウレン草ナット昆布は皆んなと握手。皆んな つるつる うゝん うまい」
昔から変わらないパッケージなのでしょう。
【2020年5月20日追記】裏面の文言のフォントは、平成角ゴシック体が使われている。ということは、平成に入ってから作られた(作り直された)ことになる。
中身
個包装は、薬包紙で包まれた粉薬のよう。こちらにも親子ペンギン。
原材料名欄は「昆布(青森・北海道産)」のみ。
乾燥状態 水で戻した後
数ミリ程度に砕いた乾燥昆布だ。「たたき昆布」っていう感じか。
食感は予想通りだったけど、形状は予想とはちょっと違った。細長い線状(棒状)の昆布だと思っていたが、粒状だった。
だからこそコンパクトで、越冬隊にも採用されたのかな?
青森の家庭では、ナメコや菊の花と和えるほか、津軽漬に入る昆布は棒状のものが多いかと思うが、ナット昆布を使う場合もあるらしい。
秋田でも昆布は好まれ、なぜか内陸部の横手近辺でとろろ昆布・おぼろ昆布の加工が盛んだが、こういうタイプはないと思う。
秋田では海藻のアカモクを「ギバサ」と呼んで好んで食べる。(青森では食べない?)それとちょっと似ているから、昆布はそうやっては食べないのかも。粘りはギバサのほうが強いと思う。
秋田ではネバネバ食品(納豆、ナメコ、オクラ、ナガイモ、ギバサなど)も好まれるから、ナット昆布も売れば売れそう。保存も効くし。
念願のナット昆布を食べられたけど、あのCMは今も流れているのだろうか。
イトーヨーカドーでは、八戸方面の乾燥ふのりなども売られていた。ちょっとしたお土産に良さそう。※続きはこちら
笑っていいともの思い出の中でも触れたように、青森に住んでいた頃に印象に残ったローカルテレビコマーシャルの1つが「おさきんのナット昆布」。
ローカルタレントで民謡歌手の黒石八郎さんが「湯っこでも水っこでも2~3分」「おさきんのナット昆布っ!」と言う(「うめどー」とも言っていたっけ?)程度だけど、なんとなくインパクトがあった。
CM内容と映像からすれば、水で戻すと納豆のように粘りが出る乾燥昆布であることは理解できたが、食べる機会は(おそらく)ないままに終わってしまった。※「ナット」は粘ることからの連想で、食品の納豆が使われているわけではない。
「おさきん」はたしか津軽地方沿岸部(日本海側のことを青森では「西海岸」と称する)の企業の製品だったはず。
調べると、ブランドでなく企業名が「株式会社おさきん」。つがる市木造町にあり、すじこ・たらこ、鮭、津軽漬「めでた漬」なども扱う。社長は小山内金弥さんという方で略すと「おさきん」だが、若くて社長就任は最近のよう。おそらく先代以前から名前に「金」を入れる“通し名”なんだろう。※小山内(おさない)姓は青森に多い。
先日やっと初めて購入。
おさきんのナット昆布
イトーヨーカドーで4グラム×5包入りで200円ほど。賞味期限はおそらく1年間。
見づらいけれど、パッケージには「だしもよくでる」「よくねばる」、そして「南極越冬食品」と「親子ペンギン(の絵)」。
唐突に南極が出てきて理解しづらいかもしれないが(そういえばこの点もCMで触れていたかも)、裏面に解説があり、
裏面の一部
「きびしいテストに合格し南極越冬隊食品として採用されております」。
裏面の大部分を割いて、「美味しい召上り方」が独特の言い回しで記載されている。
基本は、
「少量を小皿にとり同量の温水(又は水)を加えて下さい。2~3分置きますと水を吸収してふっくりとしたナット昆布が出来上ります。」
八郎さんがCMで言っていた通り。
食べ方は3項目あり、
「素晴らしいお汁の実です。箸でつまんでおわんの中へ。」
「ふくらんだナット昆布に生醤油を加えかきまわして下さい。ご飯にのせてやれば子供さんは大喜び。」
醤油を加えて茹で野菜・山菜にかけると、「ワラビ、ゼンマイ、ホウレン草ナット昆布は皆んなと握手。皆んな つるつる うゝん うまい」
昔から変わらないパッケージなのでしょう。
【2020年5月20日追記】裏面の文言のフォントは、平成角ゴシック体が使われている。ということは、平成に入ってから作られた(作り直された)ことになる。
中身
個包装は、薬包紙で包まれた粉薬のよう。こちらにも親子ペンギン。
原材料名欄は「昆布(青森・北海道産)」のみ。
乾燥状態 水で戻した後
数ミリ程度に砕いた乾燥昆布だ。「たたき昆布」っていう感じか。
食感は予想通りだったけど、形状は予想とはちょっと違った。細長い線状(棒状)の昆布だと思っていたが、粒状だった。
だからこそコンパクトで、越冬隊にも採用されたのかな?
青森の家庭では、ナメコや菊の花と和えるほか、津軽漬に入る昆布は棒状のものが多いかと思うが、ナット昆布を使う場合もあるらしい。
秋田でも昆布は好まれ、なぜか内陸部の横手近辺でとろろ昆布・おぼろ昆布の加工が盛んだが、こういうタイプはないと思う。
秋田では海藻のアカモクを「ギバサ」と呼んで好んで食べる。(青森では食べない?)それとちょっと似ているから、昆布はそうやっては食べないのかも。粘りはギバサのほうが強いと思う。
秋田ではネバネバ食品(納豆、ナメコ、オクラ、ナガイモ、ギバサなど)も好まれるから、ナット昆布も売れば売れそう。保存も効くし。
念願のナット昆布を食べられたけど、あのCMは今も流れているのだろうか。
イトーヨーカドーでは、八戸方面の乾燥ふのりなども売られていた。ちょっとしたお土産に良さそう。※続きはこちら