大イチョウを見るのが本来の目的だったが、約10年ぶりで2度目の五能線の海沿いの区間に乗車した。
やっぱり素晴らしい車窓だった。よそでそう見られる風景じゃない。
※記事中の所要時間は今回利用した普通列車のダイヤに基づいています。快速リゾートしらかみ(運転日注意・全席指定)ではもう少し時間が短く、小さな駅には停まりません。
秋田県の奥羽本線東能代駅を出発してしばらくは内陸を進む。30分ほどして八森付近から海が見え始める。秋田県最後の駅、岩館を過ぎると、いよいよ海沿いの絶景が続く区間に入る。今日は天気はまあまあだが、波は意外に高くて、冬の海だ。
岩館-大間越間。海より線路が高く、海沿いを国道101号が走る。
プログラムオート F5 1/200 露出-0.3
十二湖-陸奥岩崎間。国道と位置が逆転し、線路が海沿いになり、本当に“海岸線”を走る。
プログラムオート F4.5 1/125 露出+0.3
陸奥岩崎-陸奥沢辺間。このような小さな漁村を時々通る。
雲の切れ間から海に光が差し込んで美しい。後ろの山は白神山地か? うっすら雪化粧していた。
絞り優先 F5.6 1/400 露出+0.3
深浦で列車の乗務員が交代。ここまでの岩館から深浦にかけては五能線の中でも列車密度が特に低い区間。バスでも間に合いそうな数の乗客しかいない。国鉄時代によくぞ廃止にならなかったと思う(代替交通手段がないという理由で廃止対象にならなかったはず)。今やJR東日本の看板観光列車が走るようになって、安泰と考えてもいいのか。
こんな路線の乗務員はのんびりと仕事ができていいなあと思うが、閑散線区なりの苦労もあるだろう。それ以前に五能線を担当する東能代運輸区と弘前運輸区は、どちらも秋田以北の奥羽本線なども担当しているから、そう甘くはない。
深浦辺りは、青森県であっても五所川原や弘前に出るよりも秋田県の能代に行く方が近く、能代市内の高校へ五能線の始発列車に乗って通学する生徒もいるらしい。
土地の人の言葉も津軽弁ではあるが、弘前のものとは違い、秋田弁の要素が混ざっている気がする。
引き続き海沿いを走る。深浦を出て間もなく、よくパンフレットなどで見かける、高い位置から見下ろしたアングルの写真の撮影地を通過。ここはよそよりも岩が赤い。
絞り優先 F5.6 1/250 露出+0.3
行き(上写真)は曇っていたが、帰りは下2枚のように晴れていた。天気によって、岩も海も空も色が違う。
絞り優先 F5 1/800
絞り優先 F5 1/1250 露出-0.3
窓いっぱいに海。
プログラムオート F7.1 1/320 露出-0.3
深浦の前後は艫作・追良瀬・風合瀬・大戸瀬など難読で意味ありげな駅名が多い。(へなし・おいらせ・かそせ・おおどせと読む。追良瀬は十和田の奥入瀬とは別です)
馬が3つの「驫木」で「とどろき」。ここで能代からちょうど2時間。
プログラムオート F6.3 1/125 露出-0.3
駅や集落の構造も似ていて、山が海に迫っていて、狭い平地に小さな集落と国道、五能線が走る。駅舎も簡易なものでホームは1本だけで、目の前に海が広がる。
今日の状態でも、もう数メートル波が高くなれば、線路までしぶきがかかりそうだ。この地形では、冬の五能線が高波で運休しやすいのも仕方なく思える。
千畳敷駅。間に国道はあるが、駅の目の前が景勝地でちょっとした観光地。1792年の地震で隆起し、津軽の殿様が畳を敷いて宴会をしたそうだ。
プログラムオート F5.6 1/100
千畳敷の次が今回下車した北金ケ沢なので、今回ご紹介するのはここまでだが、五能線は鰺ヶ沢からは内陸に入り、岩木山やリンゴ畑を望みながら弘前方面へ向かう。
折り返して帰り道。
陸奥岩崎-十二湖間。上から2つ目の写真とほぼ同アングル。昼と夕暮れで印象が違う。
プログラムオート F5.6 1/200 露出-0.7
同上。岩場から砂浜に変わった。列車は湾のカーブに沿ってゆっくり進む。
プログラムオート F4.5 1/125 露出-0.7
白神岳登山口-大間越間。雲の切れ間から夕日。
プログラムオート F9 1/400
大間越-岩館間。夕日が沈む瞬間は見られなかった。
プログラムオート F7.1 1/250 露出-0.3
時間はかかったが、飽きることはなかった。のんびりとした速度(車両性能・線路状態のためと思われる)も車窓を楽しむのにちょうどいい。東能代で乗り換えた、奥羽本線の電車が、ものすごく都会的に感じてしまった。
個人的には、五能線は、馬の牧場や海岸沿いを走る北海道の日高本線と並んで、のんびりと車窓が楽しめて好きな路線だ。
運休のリスクは高くなるものの、冬の五能線もいい。午後は逆光になるので、海の景色を楽しむのは午前中の方がいいと思う(夕暮れは別として)。また。今回乗った普通列車の車両はすべて扇風機撤去・冷房取付の改造がされていて、夏でも窓を開ける機会が少ないと思われるが、窓を開けると潮の香りよりもエンジンの臭いがすると思うので、これでいいと思う。ガラスもおおむねきれいで写真撮影にもほとんど影響かなった。
途中の「ウェスパ椿山」とあきた白神駅の「八森いさりび温泉 ハタハタ館」にも寄ってきたので、別記事でご紹介します。
やっぱり素晴らしい車窓だった。よそでそう見られる風景じゃない。
※記事中の所要時間は今回利用した普通列車のダイヤに基づいています。快速リゾートしらかみ(運転日注意・全席指定)ではもう少し時間が短く、小さな駅には停まりません。
秋田県の奥羽本線東能代駅を出発してしばらくは内陸を進む。30分ほどして八森付近から海が見え始める。秋田県最後の駅、岩館を過ぎると、いよいよ海沿いの絶景が続く区間に入る。今日は天気はまあまあだが、波は意外に高くて、冬の海だ。
岩館-大間越間。海より線路が高く、海沿いを国道101号が走る。
プログラムオート F5 1/200 露出-0.3
十二湖-陸奥岩崎間。国道と位置が逆転し、線路が海沿いになり、本当に“海岸線”を走る。
プログラムオート F4.5 1/125 露出+0.3
陸奥岩崎-陸奥沢辺間。このような小さな漁村を時々通る。
雲の切れ間から海に光が差し込んで美しい。後ろの山は白神山地か? うっすら雪化粧していた。
絞り優先 F5.6 1/400 露出+0.3
深浦で列車の乗務員が交代。ここまでの岩館から深浦にかけては五能線の中でも列車密度が特に低い区間。バスでも間に合いそうな数の乗客しかいない。国鉄時代によくぞ廃止にならなかったと思う(代替交通手段がないという理由で廃止対象にならなかったはず)。今やJR東日本の看板観光列車が走るようになって、安泰と考えてもいいのか。
こんな路線の乗務員はのんびりと仕事ができていいなあと思うが、閑散線区なりの苦労もあるだろう。それ以前に五能線を担当する東能代運輸区と弘前運輸区は、どちらも秋田以北の奥羽本線なども担当しているから、そう甘くはない。
深浦辺りは、青森県であっても五所川原や弘前に出るよりも秋田県の能代に行く方が近く、能代市内の高校へ五能線の始発列車に乗って通学する生徒もいるらしい。
土地の人の言葉も津軽弁ではあるが、弘前のものとは違い、秋田弁の要素が混ざっている気がする。
引き続き海沿いを走る。深浦を出て間もなく、よくパンフレットなどで見かける、高い位置から見下ろしたアングルの写真の撮影地を通過。ここはよそよりも岩が赤い。
絞り優先 F5.6 1/250 露出+0.3
行き(上写真)は曇っていたが、帰りは下2枚のように晴れていた。天気によって、岩も海も空も色が違う。
絞り優先 F5 1/800
絞り優先 F5 1/1250 露出-0.3
窓いっぱいに海。
プログラムオート F7.1 1/320 露出-0.3
深浦の前後は艫作・追良瀬・風合瀬・大戸瀬など難読で意味ありげな駅名が多い。(へなし・おいらせ・かそせ・おおどせと読む。追良瀬は十和田の奥入瀬とは別です)
馬が3つの「驫木」で「とどろき」。ここで能代からちょうど2時間。
プログラムオート F6.3 1/125 露出-0.3
駅や集落の構造も似ていて、山が海に迫っていて、狭い平地に小さな集落と国道、五能線が走る。駅舎も簡易なものでホームは1本だけで、目の前に海が広がる。
今日の状態でも、もう数メートル波が高くなれば、線路までしぶきがかかりそうだ。この地形では、冬の五能線が高波で運休しやすいのも仕方なく思える。
千畳敷駅。間に国道はあるが、駅の目の前が景勝地でちょっとした観光地。1792年の地震で隆起し、津軽の殿様が畳を敷いて宴会をしたそうだ。
プログラムオート F5.6 1/100
千畳敷の次が今回下車した北金ケ沢なので、今回ご紹介するのはここまでだが、五能線は鰺ヶ沢からは内陸に入り、岩木山やリンゴ畑を望みながら弘前方面へ向かう。
折り返して帰り道。
陸奥岩崎-十二湖間。上から2つ目の写真とほぼ同アングル。昼と夕暮れで印象が違う。
プログラムオート F5.6 1/200 露出-0.7
同上。岩場から砂浜に変わった。列車は湾のカーブに沿ってゆっくり進む。
プログラムオート F4.5 1/125 露出-0.7
白神岳登山口-大間越間。雲の切れ間から夕日。
プログラムオート F9 1/400
大間越-岩館間。夕日が沈む瞬間は見られなかった。
プログラムオート F7.1 1/250 露出-0.3
時間はかかったが、飽きることはなかった。のんびりとした速度(車両性能・線路状態のためと思われる)も車窓を楽しむのにちょうどいい。東能代で乗り換えた、奥羽本線の電車が、ものすごく都会的に感じてしまった。
個人的には、五能線は、馬の牧場や海岸沿いを走る北海道の日高本線と並んで、のんびりと車窓が楽しめて好きな路線だ。
運休のリスクは高くなるものの、冬の五能線もいい。午後は逆光になるので、海の景色を楽しむのは午前中の方がいいと思う(夕暮れは別として)。また。今回乗った普通列車の車両はすべて扇風機撤去・冷房取付の改造がされていて、夏でも窓を開ける機会が少ないと思われるが、窓を開けると潮の香りよりもエンジンの臭いがすると思うので、これでいいと思う。ガラスもおおむねきれいで写真撮影にもほとんど影響かなった。
途中の「ウェスパ椿山」とあきた白神駅の「八森いさりび温泉 ハタハタ館」にも寄ってきたので、別記事でご紹介します。