麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

家を出た

2006年07月20日 | 鑑賞
夫婦喧嘩ではありません。
             【本文敬称略】

 昨日、シアター風姿花伝にて、日本劇団協議会主催、青年座制作の『家を出た』(作/鈴江俊郎、演出/磯村純)初日を観た。

 東演が、秋に制作する『大地のカケラ』と同様、文化庁の人材育成事業の一環で「次世代を担う演劇人育成公演」の一本である。

 その「育成対象者」の鈴木貴子は、3月にシアターXで星野と共演、木暮智美は昨年の「60年目の夏」の青年座公演『明日』に出演、毎日パラータに通った。他の出演者にも『明日』組が二人、高橋幸子、豊田茂。

 また、演出の磯村以下、美術/長田佳代子、音響/堀江潤は東演No.120『温室の花』で素敵なスタッフワークをみせてくれた3人でもある。

 磯村のこだわる『家を出た』。公演パンフにも彼が以前教えていた高校の面々+αで上演して以来、プロの役者でいつかは…と温めてきた作品と書いているが、その、埼玉は川越の蔵を改造した小さなちいさな空間で上演されたバージョンを、僕は見ている。弊団の武曽雅美が客演していたっけ。。。

 そんなこんなで、東演とは繋がりの深い舞台だったが、内容は「繋がり」と決別するお話し…(これ以上はネタばれになるのでお口にチャック

 配役がすべてオツで、独特の世界観を立体化していたが、中でも西浩子を演じた布施幾子が、よく演じているとか上手い下手を超えた、まさにこの役そのものって領域にあったのがスゴかった! しおつかこうへい(桜丘社中から客演)の味も芝居によく絡んでいた。

 演出・磯村は、前作『蛇』(青年座本公演デビュー作)からわずか1ヶ月ない中で、この難解な一本を紡ぎ上げた! ここ数年で力をつけたことを高らかに証明してみせたと言えよう!!

 思えば、この人材育成のカテゴリーで始まった初期のプログラムから『朗読劇/月光の夏』は始まったのだった。
 その月光・・・昨日も書いたとおり、明日はひたちなかでの公演だ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする