戦争による爆撃、台風の烈風が
強いストレートパンチとすれば、
線状降水帯のもと長く降り続く雨は
ボディブローのように効いてくる。
ボクシングで足が止まるように、
雨は、朝起きた時に町を浸水させ
人の避難を削ぐ、ニュースに重なる。
被災地の方々にお見舞い申し上げます。
冒頭、あえて天災とは不似合いな例を挙げたのは
昨日が8月15日だったからに他ならない。
そんな日曜日、映画を観た。
『アウシュヴィッツ・レポート』
製作・監督/ペテル・ベブヤク、
出演/ノエル・ツツォル、ペテル・オンドレイチカ
(2020年 スロバキア・チェコ・ドイツ映画)
映画……に限らず、小説や無論演劇も……前半、魅力的なのに
後半失速する作品があって、残念に思うことがある。
本作は、地に足のついた走りで、じっくりとレースを進め、
マラソンでいえば30kmでピッチを変える。
充分に足を残して、その後クレバーにゴールテープを切る。
が、その先もスピードを緩めずに走り抜くような作品だった。
ネタバレを避ける為にわかりづらい感想になった。
あらすじに触れないあたりで具体的に書くと、
森の女役のジュスティナ・ワシレウスカの存在感。
彼女の演技もさることながら、
あのパーツに彼女を充てた配役がドンピシャで150点。
〈過去を忘れる者は必ず同じ過ちを繰り返す〉
冒頭のクレジットが徹頭徹尾貫かれた映画。
カットバックも絶妙でクラシカルな創りに
新手が嫌味なく取り入れられているのも実に良い。
以上、終戦(または敗戦)の日の鑑賞。
こちらは終店、いや閉店。
池袋に44年愛された場所にまもなく幕が降りる。
マルイと池袋という歴史でいえば・・・
1952年、池袋丸井の開店に始まり、64年西口店開店、
70年東口店開店、77年東口店閉店、同年ニュー西口店開店。
・・・ここを起点とした44年のようだ。
池袋だけに、レジにはふくろうがいたりもする。