麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

中越沖地震について。

2007年07月17日 | 東演
 沖縄から西日本、中部関東の太平洋側を襲った大きな台風が去ったと思ったら、新潟上中越沖を震源としたM6.6の大地震が起きた。
 奇しくも、東演「月光」班は、上田から松本への移動の時間。即電話。無事を確認する。
 それぞれ被災された方々にお見舞い申し上げます。

【以上、7月15日11:00記す】

         ※         ※         ※

 一夜明けて、報道による発表は、怪我をされた方が800人台から900人台へ。亡くなられた方も残念なことに一人増えた。
 既に昨日のうちに、マグニチュードが6.8に。
 また、原発の火災も「問題なし」から「放射性物質を含んだ水漏れあり」に変わった。
 約12,000人の非難生活、前回ほどではないとはいえ余震もあり、加えて天候が崩れているのも気掛かりだ・・・。

         ※         ※         ※
  
 ここまではテレビや新聞をなぞったような内容だが・・・
 個人的には以下のような経緯があって、とても複雑な胸中である。

 冒頭に書いたように、先週末は台風に誰もが注視をしていて「15日の昼には関東に最接近」との予報が出ていた。
 そんな中、僕は10時台の新幹線で“逃げるように”長岡へ。演劇鑑賞会・関越ブロックの「企画つくり懇談会」出席のために向かったのだった。

 無事、会議及び懇親会を終え、その日の夜のうちに帰京。

 あけて16日の10時すぎ、自宅で、のたりとした横揺れを長く感じてテレビをつけると、16時間前までいた長岡に震度6強と、速報が告げた。

 つまり結果的に、やはり“逃げるような”帰京となったのだった。

 開催地となった長岡はもちろん、最も被害が大きかった柏崎をはじめとした新潟各地に、群馬、埼玉の一部からなる「関越ブロック」に名を連ねる街の名前が次々画面に現れる。
 昨日、芝居について、さらには昨今の社会状況について熱く語った方々一人ひとりの顔が浮かんだ。

 けれども電話は控えなければならない・・・。
 そうしてまんじりともせず迎えた今日というわけだ。

 とにかく、無事を祈るのみだ。

 なお逆に、「月光班」にお気遣いいただいているとも思います。
 役者ブログに南保が『とりあえず大丈夫』というタイトルで、昨日書いております。まずはご安心ください。
 松本の小さな『月光の夏』にふさわしい空間で、19日まで公演いたします。


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変身忍者嵐

2007年07月14日 | 東演
 電車の中釣り広告に「変身忍者嵐」という字を認めて「OHHHH!」と思った。85%懐かしさなのだが・・・最近、そういえば、ナツカシモノというか、復刻版というか、増えているよな~とかも思って・・・

 さらに自分に照らせば、いよいよ2009年に《創立50周年》を迎える東演としても、過去の作品に目を向けることをしなくちゃな~と。単純に再演云々ではなく、古きをたずね新しきを知るために。

 勿論、その中に“今”に十分通じるものもあるだろうし、それはそれで舞台化はありだ!

        ※          ※          ※

 [以下敬称略]

 さて、冒頭の『変身忍者嵐』だが、主人公ハヤテ(南城竜也)が“嵐”に変身する特撮ヒーローもの。
 で、原作はヒーローものの金字塔「仮面ライダーシリーズ」の石ノ森章太郎…なるほど今思えば、ライダーっぽかったナ、フォルムが…。
 裏番組が、もう一方の雄「ウルトラマンシリーズ」の『ウルトラマンA』だったらしいが、どちらも見た記憶があるな…、どちらかは再放送で見たのかな? いや、どちらもタイムリーに見てたような気も…。
 きっとチャンネルがちゃがちゃやってたんだろうなぁ・・・お母さんに怒られながら。
 (若人よ! 昔、チャンネルは回していたんだゼ)

 そうそう『嵐』には、凧に乗る忍者・白影(『仮面の忍者赤影』の登場人物)を演じた牧冬吉や、のちに『素敵なラブリーボーイ』など歌手として、はたまた『がんばれ!レッドビッキーズ』などドラマでも活躍したアイドル林寛子が出演していて、ナレーションは「ライダー」と同じ中江真司、後期の悪のトップ=大魔王サタンに、これまたライダーの「死神博士」を演じた天本英世が出演するなど、全体的にチープだった印象だが、こうして名前だけ連ねると、意外と力が入ってたのネ、と思わなくもない。

 余談だが、怪人(『嵐』では化身忍者という)の声を、山下啓介、沢りつお、槐柳二ら「テアトル・エコー」の俳優達が主に務めて(もしや今は連名にない方も、当時はエコー所属で、全員エコーだったのかも・・・?)劇団の財政を支えてもいた。

 余談ついでに。。。当時は野球が好きだった少年の僕は、前述した『がんばれ!レッドビッキーズ』も大好きで、ノミの心臓のエースに、キャプテンは賢い捕手=その名もジュク。ライトにはいつもペットの亀と会話してるトータスなど、個性豊かな選手が多くて笑って泣いたものだが、後に『がんばれベアーズ』を見て、おいおいビッキーズの真似じゃん
と思ったものだが、向こうは76年製作で、完全、日本がパクりだったのだよな・・・子供の頃は気付かなかったけど・・・。

        ※          ※          ※
 今日はまるで内容のないブログだったな
 
 よし 50周年は、新作再演に限らず、オリジナリティ溢れる舞台を創るゾ!!!
 って、強引な〆で終わります

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アーリオ・オーリオ

2007年07月13日 | 東演
 無事『朗読劇/月光の夏』長野シリーズの初日が、上田文化会館で幕を開けました。
 と、同じ7月12日からオンエアが始まったのが、日清の「カップヌードルしお」の“アーリオ・オーリオ篇”

                        

 イタリア人男性と日本人のおばあちゃんのすれ違うやり取りから、あっさりしていながらコクのある香味オリーブオイルの効いたスープ「アーリオ・オーリオ」仕立てで益々おいしくなった「カップヌードルしお」を表現したコマーシャル。
 
 その「日本人」を演じているのが、弊団のベテラン溝口順子だ
 今年2月のNo.127『マーヴィンの部屋』のルース(主人公ベッシーの叔母)役や、その前公演『大地のカケラ』の志津恵(タイトルロール大地の祖母)役など、存在感抜群の演技で劇団を引っ張る“ノンコさん”の素敵なパフォーマンスが、全国のお茶の間に・・・。

 イタリア人の「アーリオ・オーリオ」の発音を次々と間違える「おばあちゃん」という設定ですが、見所は、何度も間違ったあと、クライマックス直前の「・・・」だ。
 あの《間》は絶品

                           

「日本食糧新聞」調べの2006年インスタントカップめん売り上げで、1位カップヌードル、2位シーフードヌードル、4位カップヌードル・カレーと上位を占めた「カップヌードル」シリーズ。
 ・・・ちなみに3位も日清食品の「焼そばU.F.O」

 また『ランキンの楽園』(毎日放送)で、家庭の買い置きのカップめんを調べたランキングでは、1位カップヌードル、2位シーフードヌードル、3位カップヌードル・カレーと表彰台独占!の驚異の強さを誇る、日本の、というより世界のブランドのニューフェース・・・東演の役者の力で「定番商品」の仲間入りとなるでしょうか。
 さて?
 TVでなかなか見られない、という方
 日清のHPでも見ることができますよ。
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根岸弥生さんと伊倉一恵さん

2007年07月11日 | 東演
 昨日は、『ピアノ・ソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏』の川崎公演(8/9)で、初めて東演とともに感動を紡ぐ、ピアニストの根岸弥生さんが稽古場にいらっしゃいました。
根岸さんは、群馬県出身の気鋭のピアニストで、中学校卒業後、すぐに渡欧しています。飛び級で同年10月からウィーン国立音楽大学ピアノコンサート科で学び、翌年には第33回エレーナ・ロンブロ・シュテファノウ国際ピアノコンクールで優勝されています
 05年には第12回ベートーヴェン国際ピアノコンクールでセミファイナルまで進出。現在は、ウィーン国立音楽大学と平行して、ウィーン国立大学獣医学部にも在籍しているのだ

 ピアノソロや他楽器とのアンサンブルコンサートのほか、書簡朗読とのジョイントなど国内外で精力的に活躍していて、その朗読を担当するのは伊倉一恵さんだ。

 『サクラ大戦』のレニ・ミルヒシュトラーセや『シティーハンター』の槇村香、アニメ版の『スケバン刑事』の麻宮サキなどなど人気声優でもある伊倉さんは、根岸さんのマネジメントも担当している

 実は、昨日も二人揃って稽古場を訪れたのだった。。。

 根岸さんを、川崎公演のチラシ用の、とてもエキセントリックな演奏写真でしか存じ上げなかったのだが、実際にお会いすると、気取らない中にも凛としたオーラを放つスケールの大きな弾き手だな、と感じました。
(昨日は見学だけで鍵盤には触れてないのですが…)

 これまでにない新しい『月光』が生まれる予感大です

 また、伊倉さんとも初対面となったわけだが、前述の代表作のほか『六三四の剣』の轟嵐子など、カッコイイ女性の役が多いわけだが、ご本人も大変アグレッシヴでバイタリテェー豊かな素敵な女性でした。

 以下、特異な人のみ対象です

『機動戦士ガンダム/逆襲のシャア』で、レズン・シュナイダー少尉という。。。強化人間やニュータイプといった類を一切信用しない新生ネオ・ジオンのモビルスーツ隊隊長を演じてもいたわけだが、なるほど、青いカスタムカラーのギラ・ドーガを駆り、最期はチェーン・アギの機銃で撃破される。。。あの彼女の声を、この方が当てていたのか、と、決してガンダムフリークではないのだが、東演で何度か演出をした青年座の若手演出家Iの、多少影響を受けている僕は思ったのだった・・・。

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舞鶴Ⅱ

2007年07月10日 | 東演
 劇団東演第125回公演『いちゃりば兄弟-ある島の物語』で大変大変大変御世話になった、琉舞「鶴之会」が、7月15日(日)3時開演で、名取披露舞踏会を横浜能楽堂で行うそうです。

 『いちゃりば』の冒頭でも舞われた「かぎやで風」の斉唱から始まり、名作『加那ヨー天川』など8曲を舞い、その他器楽演奏や独唱を含む13演目!

 踊り手は『いちゃりば』でお世話になった代表の野原千鶴さん以下、喜屋武清鶴さん、仲間明鶴さん、小野真鶴さんを含む7名。地謡さんの中にも、『いちゃりば』を一緒に創りあげた、笛の宮良政子さん、太鼓の福島千恵美さんの名前があります。

 おそらく当日は、弊団の面々も顔を出すと思いますが、なかなか触れることのない、本格的な琉球舞踊に触れてみるのも面白いと思います。

 また、この日は「横浜開港記念みなと祭/国際花火大会」も行われますので、沖縄&花火で一気に“夏”を満喫する贅沢も味わえそうです・・・。



 沖縄といえば。。。

 いよいよ、あさってから始まる『月光の夏』長野巡演のピアニスト・植田伸子さんもゆかりがあって、今年の4月15日、平和祈念資料館平和祈念ホールで「慰霊リサイタル」を行っています。
 ベートーヴェンの「月光」のほか、「悲愴」やリストのソネットなどを演奏されています。
 その流れで、長野5都市の次の公演地・所沢には沖縄のメディアの取材が入るそうです。

 ちなみに所沢で7月の『月光』は終了。
 8月の皮切りは、川崎になりますが、ラゾーナ川崎プラザソルでのピアニスト・根岸弥生さんが、今日稽古場にいらっしゃる予定になっています。
 
 役者はじめ僕も、今日初めて会うので、とても楽しみです!

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海岸線の風景、とか。

2007年07月09日 | 東演
 7月7日~8日、木更津で「全国演鑑連」の研究集会があった!
 隔年開催で、05年7月にも行われていている。このブログでも『今日も、演劇への情熱とやる気去らず』というタイトルで05年7/3付に書いたので、興味がされば、そちらでアウトラインはお読みくださいませ。

 ちなみに「やる気去らず」は「ヤル+木更津」の語呂合わせです

 前回は、東京駅から高速バスで、アクアラインをくぐって「かずさアーク」へ。ただ今回は満車のため、鉄道で木更津。木更津からはタクシーでの会場入りとなった。

 東京始発の総武線快速は、曽我から内房線に乗り入れる。
 爆睡していたので、起きたら、曽我より先の、もう長浦あたりだった…。

 海が(と言っても工場地帯だが)が見えた。
 京浜ほどの規模ではないが、等間隔に結構の数のプラントや高い煙突が続き、そこからは白い煙がたなびいていた。

 長浦駅前は、海水浴場ありますヨって風情のホテルや旅館が建っていたから、もっとオンシーズンになれば人が出るのかしら……。

 自動車のナンバープレートでお馴染みの袖ヶ浦の駅・・・山側に市役所など市街が広がり、海側には整備事業の大きな看板!

 さっきHPを見たが、分断された南北(南=山側/北=海側)を通して、文化施設なども新設する大きなプロジェクトのようで、約50haの広大な敷地を、平成26年度まで総事業費103億円かけて、新しい袖ヶ浦を創出するのだとか・・・。

 長浦~袖ヶ浦~木更津。
 木更津は、しじみやブルーベリーやたぬきに、キャツアイ(?)など名物が豊富だが、見向きもせずにタクシーに乗った。

 会場を告げると「ピアノの会?」と聞くので、違うと言うと「ああ、今乗せた船橋の人は、お芝居の集まりだって言ってたけど…」と重ねて聞くので、その方と一緒で、今日は全国から人が集まるのダ!と応えると、その御礼だろうか。。。対向車にダンプが多いのは、羽田の滑走路拡張工事に必要な砂を運んでおり、そのために全国の空いてるダンプが集結していることや、藤原鎌足ゆかりの町(かずさ鎌足)にある大きな蔵のある旧家や、つい最近全面開通した館山自動車道の話など。。。お得な情報テンコ盛りで、あっという間に到着したのだった。

 と。ここまでで随分な量になった。
 ま、会議の中身はメチャ面白くはあるのだが、少々専門的でもあり…。
 気が向いたら、書くかもしれません。
 
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281位

2007年07月06日 | 東演
                               【文中敬称略】

 小林尊の「ホットドッグ早食い大会」7連覇が弊えた。
 その結果より、大会前からの取り上げ方の大きさに、むしろ驚いたのは僕だけではないだろう。確かに恒例行事として毎年報道されてはいたが、ここまでとは。。。

 勿論、小さな体で大陸の巨人たちを打ち負かすのは、日本人として痛快だし、逆にその巨大帝国のメディアに追随した部分もあるのだろうが。

 で、結果だが皆様ご承知の通り、あのコンディションで自己記録を更新しての2位は立派だし、翻れば連覇には、体調の維持も含めた苦労があるから難しいのだ。

 となると、室伏広治の13連覇は、かなり凄いぞ!

 決して陸上競技が偉くて早食いが劣るというのじゃない。
 タケルマニアにすれば、ホットドックは「世界一」で、ハンマー投げは「日本一」じゃないかとの声が出るだろうし、ムロフシストは「いや、前回五輪の金メダリスト・室伏は現世界チャンプだ!」と主張するだろう。第一、6連覇と13連覇じゃ倍以上だしね、とも。

 いずれにしろ、いよいよ間近に迫った「世界陸上」。
 室伏が、メダル候補の筆頭なのは間違いない!

 その他、男子障害の為末大、男子短距離の末続慎吾、女子跳躍の池田久美子や女子長距離の福士加代子などが注目だが、高校生でただ一人代表入りした絹川愛は、W王子と同様のフィーバーが予想される。

 というのも、弊ブログはずっとアクセス順位が計測不能(-位と表示)だったので、1000位まで発表といわれても、果たしてどのくらいでランクインするのか皆目見当ががつかなかった。
 それが、6月29日(金)、638ipで、いきなり281位になった

 で、その原動力が、「劇団東演」でも「恋でいっぱいの森」でも「月光の夏」でもなく「絹川愛」だったのダ。
 「絹川愛」「絹川 愛」「絹川めぐみ」などと検索をかけて、このブログに辿り着いた結果の281位!
 以前、彼女のことを取り上げたことがあったので。(07/4/24ブログ)

 絹川は、自らをプリンセスと称するなど、自ら「やっぱり王子ですかね」と言った「ハニカミ☆石川遼」ばりの“大物ぶり”を披露している・・・勿論二人とも、文脈の中でそう発言しているのであって、どこぞの国の大臣などより、よほどしっかりしていることを、多くの国民は知っている!

 話が飛び火するが、よもやの予選落ちのハニカミ王子。けれどきっと、今後の肥やしになることは間違いない。
 さて。元祖「王子」斉藤祐樹の日米大学野球選手権での活躍やいかに・・・。

そんなことをツラツラ考えた7月6日。
   劇団は久しぶりの総会。
   『恋森』の芸術的な、あるいは経済的な総括をしつつ、今後の予定などを活発に話し合いました。
 
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絢爛sfMart

2007年07月05日 | 鑑賞
 T1project/絢爛sfMart vol.2(7/3~7/8「劇」小劇場にて)を昨夜観た。

 『耽悲雨』(作/木水人、演出/上村公臣代)と『いま幸せです』(作・演出/友澤晃一)の二本立て。その間に、即興劇が一本。

 その即興劇に、今年2月の下北沢演劇祭・世田谷区区民上演グループAに参加したツネこと今井恒允が出演したので足を運んだ・・・。

 リーフによると、7年目を迎えたT1projectのメンバーの一人、上村公臣代氏が主宰するのが「絢爛sfMart」なのだとか。
 で、2回目の公演は、俳優たちによる芝居と俳優の卵達による即興という構成だったのだが、難易度の高い方を卵がやるから、結果的には、授業中のサッカーみたいにボールのある所に人がウジャウジャと固まる・・・的な惨憺たる15分になった。

 でもきっと、これは休憩時間を利用した「卵たちの鍛錬の場」だから、公開番組の前セツよろしくお代には含まれないのだろう…。

 ところが『耽悲雨』も、試合ではなく「公開練習」に近かった。
 演劇の基本に「解放」というのがある。肉体や感情を自由に操る為のレッスンだが、それを見せられたとでも言おうか…。
 コーチの出すボールを、トラップして、立ててあるポールをかわして、ドリブルで進んで、シュート!という基本の練習が目の前に繰り広げられた、とでも言おうか・・・。

 とある駅の待合室に仲間が集っていて、東京から戻って来た者、故郷で結婚する者、誰からも人気のある男、重い過去を持つ姉妹などなど、個性的な人物が7人。
 ネタバレは避けるが、この登場人物が“青春真っ只中”でギラギラしてるから、突然、感情を爆発させる! そーゆーキャラが一人、ではなく「今度はあなた?」という勢いで次々に・・・

 舞台で叫んだり泣いたりするのは、当然迫力あるし見栄えもいい。役者の一人ひとりにも個性があって、客席にナニガシかは届くというか、届いた感じはする。暗転の、80年代の熱き小劇場を思い起こすようなブリッジ曲の選択も功を奏して、上質の少女マンガ的(?)なナルシシズムとカタルシス満載の一編でした。

 かたや『いま幸せです』は、結婚相手を探すツアーでカップルになれなかった人々がバスから降ろされ、バツゲームとして電車で帰ることに。自称20代の5人に、ツアー企画会社の社員が駅で電車を待つ中で・・・というお話し。

 こちらはお笑い満載で、ちゃんと試合になっていました。
 残念なことに少々大味なゲームではありましたが…。

 とにもかくにも、全日完売の大入りで、僕は2階席の一番うしろの、視界に照明が下がっていて舞台が見えづらい席でした。
 それに文句があるわけではなく、その環境が少々舞台にのめり込めずに辛口の評を書かせたかのかな、と思っていただければ幸いです。
 
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月光07、本格始動

2007年07月04日 | 東演
 昨日から『ピアノ・ソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏』の稽古が本格スタートしました

 昨日も少し触れましたが、今年は上田を皮切りに、長野県内5都市(上田-松本-諏訪-伊那-長野)を回り、埼玉県の所沢までを7/12~26に巡演!

                            

 8月は9日の川崎から、立川、恒例の地元・下北沢と近郊を巡り、岐阜県垂井町、群馬県伊勢崎市へ・・・。

 

 今年の特色は、長野・岐阜・群馬と、いわゆる「海なし県」が多いことが挙げられます。勿論、そーゆーキャンペーンをしたわけではなく、声を掛けてくださったタイミングが偶然そうだっただけなのですが……。

 さらにツアーは続きますが、今日は「稽古が始まりました」という話ですので、そちらに戻すと・・・

 稽古場には、山田珠真子・古田美奈子・能登剛・南保大樹の、前述した長野5都市~所沢を担う4人が集まりました。
下記の3班が、現在の基本編成ですが、7月の17ステージは上記のような特別編成(?)で廻ります。

    岸並/江上/能登/南保
        山田/古田/小高/能登
        矢野/安田/小高/南保

 まだスタッフを入れず、役者のみの・・・いえば選手だけでパスを回しながら、監督の(芝居の場合は演出家)戦術プランを確認する・・・ってなところ。
 一週間ちょっとの短期間ですが、『月光』は、今やどんなスタメンでもしっかりゲームを組み立てる、そんな9人の“チーム”となっています。

 で、昨日も、例えば「沖縄戦の特攻戦死者1026名の遺影が掲げられ、遺書、絶筆、遺品の数々が展示されている」という台詞について・・・
 「1026名は立たなくても“遺影が沢山”ってことは伝わらないと…」
 「完一郎さん的に言えば“遺影”の中に“1026名”が入ってるっていう」
・・・というようなディスカッションを繰り返しながら、本番にピークが来るようにボルテージを上げていきます。

            

 さらに理想を言えば、若手からベテランまで、どんどん代表に召集するオシムのように、東演の誰もが舞台に立てるようにしたいところなのですが・・・。

 いずれにしろ、『月光の夏』は、今年も間もなく旅に出ます。全国でお待ちの皆様、期待を膨らませて、しばしお待ちを!




 

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全ては中国大陸へ

2007年07月03日 | 東演
 何度も書いているように今秋、東演は中国で公演を行う。
 僕は大学の学科に「中国哲学文学科」を選んだほどの(まぁ他を落ちたってことともあるが…)チャイナ好き
 なので、最近はやたら中国とシンクロニシティ(Synchronicity)を起こす!

1)
 6/30付ブログで、母校の創立30周年の実行委員会に出席した話を書いたが、その記念式典が在校生の芸術鑑賞教室にもなっており、それが例えば東演の『月光の夏』だったりしたら嬉しいのだが(笑)、おめでたい席にはふさわしくないかもしれない。
 とにもかくにも演目は、中国の伝統芸能「京劇」なのだった。

2)
 その『朗読劇/月光の夏』は、今年7/12の長野県の上田市から始まるのだが、上田市民劇場の会員でもあるSさんから、チケットが1枚余ったと誘われたのが、中国でゾーティエンヤーツー(正確には、zuo3-tian2-ya3-zhi4/発音記号+四声)と親しまれる男のコンサートだった。
 東演は『長江-乗合い船』というヒット作品をレパートリーにしているが、映画『長江』は彼が製作・監督・主演! とここまで書けばお分かりの方も多いでしょう。佐田雅志=さだまさしである。

3)
 おっと。蛇足だが「シンクロニシティ」についても少々。
 最近はスピリチュアルがブームで、ご存知の方も多いと思う。つか、僕はそっちが苦手な方なので、逆に詳しくない。
 フリー百科事典『ウィキペディア』から引用すれば・・・何か二つの事象が、「意味・イメージ」において「類似性・近接性」を備える時、このような二つの事象が、時空間の秩序で規定されているこの世界の中で、従来の因果性では何の関係も持たない場合でも、随伴して現象・生起する場合・・・なんだとか。
 うひゃかえって解らない???
 「いくつかの偶然の一致は、単なる偶然ではない!」なんて言い方もされますネ。

4)
 そうそう。そのコンサートは、事前のアンケートで上位100曲選ばれたものから観客がピンポン玉を引いて、出た曲を歌うという趣向だった。また彼のコンサートといえばトークも大変重要な要素だと広く知られているようだが、この日はスタッフ厳選の「ネタ」10本にランダムな数字をつけ、やはり観客が口頭で数字をセレクトするという形式だった。
 で『弟と犬』というトークも選ばれたのだが、ラストの曲『黄昏迄』には・・・

  ♪君が愛していた仔犬は
   あれから大きく育って
   今僕の側で一緒に海鳴りを聴いてる

・・・という詞があり、アンコール曲をさだが選ぼうとしたところ、袖にいた弟の繁理(さだ企画代表取締役社長)が呼ばれ、奇しくも「弟」も「犬」も登場することになった。

5)
 ちなみに『弟と犬』というのは、弟・繁理が幼少の頃、妹を噛んだ近所の野良犬のボスに決闘を挑んだ末、勝利! 以後、子分として従えたという筋である。
 その決闘シーンの活劇さながらの語り口や、弟が下校する際、一歩でも校門を出ると犬が迎えに走るというスピード感溢れる生き生きとした展開から、今のヒトと動物の関係にまで言及する名作の誉れ高い一本。

6)
 で、帰宅してテレビのスイッチを入れたら、たまさか日テレが映り、何やら「クロ」と呼ばれる犬が登場したのだが(タイトルは『どうぶつ119』)、前述の繁理と闘った犬の名前も「クロ」だったのだ!

7)
 あれれ。僕と中国とのシンクロニシティから、また別のシンクロニシティに話がずれてますなあ・・・。
 でも、何だか長くなったので、今日はこのへんで
 

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