麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

休演日~戒厳令ノート0910

2021年09月10日 | 俳優座

今朝の起床、スマホは9:19

「しまった」飛び起きよーとする筋肉を

寝惚けまなこの脳が「きゃうえんび」と。

・・・そうだ9月10日『戒厳令』は休演日。

 

決して「きゃうえんび」ではないが、

キンゾクヒローおびただしい僕脳ゆえ

仕方がない。いずれにしろオフ

 

劇団俳優座No.347、カミュの世界は

3日の開幕から7ステージを消化。

本日ひと息ついて、残すは9回となった。

 

(撮影:坂内太。右から山田定世、後藤佑里奈、森永友基、松本征樹)

 

キャストスタッフ、それぞれの「準備」をしているはず。

 

遅刻でないと解って、まずは洗濯。

受付で着用している「戒厳令Tシャツ」や

悪天候続きでたまった山を……。

 

『血のように真っ赤な夕陽』巡演が好天

(勿論、雨も降ったが、仕込や本番等では回避。

と前にも書いた)に恵まれたのに対して、

『戒厳令』は雨の日が多い。加えて休演の今日が晴れ。

不思議なめぐりあわせだ。

 

さて、この舞台は彗星が降ったのを起点に

物語が動いていく・・・。

明日から後半戦へと入っていくが、

お陰様で11~13日、15日は完売している。

 

 

そして明日は「9.11」から20年という節目でもある。

 

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無=ナダ~戒厳令ノート0907

2021年09月07日 | 俳優座

《無し、それが俺の名前。何にも無し。

難しく言うと虚無。スペイン語でナダ》

 

劇団俳優座No.347『戒厳令』は序盤の4ステージを終えた。

アメフト風にいえば第1クォーター終了である。

 

ナダを演じるのは八柳豪(写真①)。

大学時代はアメリカンフットボール部。

閑話休題。

 

①↑  ②↓

 

「ペスト」と名乗る男(演:野々山貴之/写真②)と

秘書(清水直子)。ダークサイドの二人に対抗する

医学生のディエゴ(演:志村史人/写真③)と

判事の娘・ヴィクトリア(演:若井なおみ/同)の両軸。

その間で、立ち位置のかわるのがナダ。

 

 

ナダが「何もない」という捉え方でいえば、ディエゴは「ヤコブ」。

ヤコブは、双子の兄を欺き長子権を奪い、神の祝福を受け

イスラエルの名を与えられた・・・と説明される。

無神論者のカミュが、どういう意図でその名を用いたのだろう?

同様に「勝利の女神」の意のヴィクトリアには……

 

と書くと、難解な舞台という印象を提示することになる。

それを否定はしない。

真面目な日本の観客は、全てを理解しようとしがちだけれど、

頭のなかを「何もなし」にして、目の前で展開する

スピード感と重厚さを兼ね備えた空間に身を委ねて欲しい!

 

明日は19時開演。

明日もお陰様で満員御礼

 

 

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法~戒厳令ノート0905

2021年09月05日 | 俳優座

♪山は禿山コーカサス~ 

 おいらはハゲタカ獲物はないか~♪

と歌ったのは小6の学芸会。

 

オペレッタ『コーカサスのナンチャラ』

・・・「砦」だか「山」ってタイトルで

まぁ、それはどーでもよくて、その劇中に

「○○って法はあるめぇ」という台詞があったのである。

 

 

ハゲタカ1。つまりは僕が発したのだけれど、

12歳・・・身長160㎝は当時の小学生にしては

大柄な男子が・・・悪役の「オサ」を演じ、

しかも担任の小俣先生直々のご指名で、

と、それは本線ではない。

 

 

劇団俳優座が347作目の〈本公演〉に選んだ『戒厳令』は

時節柄、COVID-19禍と連関され、そこに注視されがちだけれど、

カミュは俯瞰的な視座を持って書いていたと推察されるから

観客は色々な思いを持って帰ってくれたら嬉しい。

と、今日のアフタートークでは、そんな話になった。

 

一番熱く語ったのは加藤佳男なのだが

彼が『戒厳令』で演じた判事は長らく「法」を守ってきて、

けれども体制が変わった途端

「もし犯罪が法律になったのだとしたら、

それはもう犯罪ではなくなる」と言い放つ!

 

(左から加藤佳男、清水直子、八柳豪、志村史人)

 

いったい法とは何だろう?

稽古場でその台詞を聞いて、脳味噌の端っこから

唐突に冒頭の歌がよみがえったのである。

四十有余年の歳月を経て……

 

あの頃「法」って単語にピンとこなかったのだが、

では今「法」を理解しているかといえば大して変化はない。

身長も東柿生小学校6年5組の頃から10cmも伸びていないし。

さておき。お蔭様で好評の舞台は19日まで。

 

そうそう日本の政治も変わる局面なのだとか・・・

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開幕~戒厳令ノート0904

2021年09月04日 | 俳優座

ついに昨夜開幕した、劇団俳優座No.347『戒厳令』

作/アルベール・カミュ、翻訳/中村まり子、

構成・演出/眞鍋卓嗣、於/俳優座5階稽古場、

時/2021年9月3日~19日

 

https://www.facebook.com/haiyuza2019/videos/354697589393303

 

『戒厳令』イメージ映像。

この作品の稽古期間に関東近郊を巡演していた

『血のように真っ赤な夕陽』に帯同しており、

弊ブログではまだアップしていませんでした

遅ればせながら……。

 

本日は二日目。昼公演。終演後にアフタートーク。

(前回、イベント詳細を書いたばかりだが…)

翻訳の中村まり子氏を囲み、

演出の眞鍋とヴィクトリアを演じる若井なおみ

・・・『戒厳令』のヒロインに当たる役で、

スペインの港町・カディスで判事を務める

カヤドの娘で、医学生の恋人がいる・・・

の三人でフリートーク。

 

(左が若井、右は齋藤隆介)

 

同じくカミュの『正義の人びと』を本年一月、俳優座劇場にて上演。

中村氏の翻訳で、若井は大公妃を演じた。

(演出は小笠原響氏)

 

というわけで。

『戒厳令』『正義~』を絡めたカミュ論を中心とした20分強。

 

明日もアフタートークあり。

出演者の加藤佳男(カサド判事役)、

志村史人(ディエゴ役)、清水直子(秘書役)、 

八柳 豪(ナダ役)によるクロストークを予定。

 

加藤は、前段ヴィクトリア(演:若井)の父親、

彼女の恋人が志村。

清水が「ペスト」と名乗る男(演:野々山貴之)の秘書。

八柳は、その二人に仕える不具者のナダ役。

 

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イベント~戒厳令ノート0902

2021年09月02日 | 俳優座

いよいよ明日、初日を迎える劇団俳優座N0.347

『戒厳令』(作/カミュ、翻訳/中村まり子、

構成・演出/眞鍋卓嗣、於/俳優座5階稽古場)

 

全16ステージのなかでイベントのある日が4日ある。

以下、簡単に登壇者などをお知らせいたします。

 

9/4 アフタートーク★

翻訳の中村まり子氏を囲み、構成・演出の眞鍋卓嗣、

出演の若井なおみの三人で『戒厳令』を紐解きます。

 

9/5 アフタートーク★

出演の加藤佳男、志村史人、清水直子、八柳 豪が

演じ手側からの目線で作品を語ります。

 

9/8 プレトーク

公演の始まる前に、眞鍋と演出助手・中村圭吾で

作品のみどころを紹介します。

 

9/12 バックステージイベント

舞台機構の解説を中心に、塩山誠司、野々山貴之、

山田定世、椎名慧都が裏話も含めてフリートーク。

 

しかし有難いことに★印の回は完売となっております。

 

 

本日場当たりを最後まで終えて、明日GPを13:00~。

そして19時、幕は上がります。

 

スペインの港町カディスを舞台に、

カミュはナチスへの警鐘として「ペスト」を用いたが、

今、ペストが新型ウイルスに重なるのは必然だ。

決して答えなどないが、あえて我々は問いかける、

様々なことを!

 

そのために、稽古は今も続いている……。

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サマセット・モーム

2021年09月01日 | 鑑賞

9月1日、曇り時々雨。

No.347『戒厳令』は照明仕込から明かり作りへ。

初日は3日(金)に迫った。

 

昨日から俳優座演劇研究所第32期生の修了公演

『夫が多すぎて』(監修・指導・脚色/田中壮太郎、

於/麻布区民センター)が公演中。

今日の夜公演(と言っても緊急事態宣言下、

20時閉館に伴い、開演は17:30と前倒し)を観た。

 

 

『戒厳令』はフランス人のカミュの本だが、

こちらはフランス生まれのモームの戯曲。

 

モームと言えば。

小学校の時、推理小説にはまったハナタレの僕が

図書館の推理小説コーナーで見かけたのだが、

まぁ、僕が幼すぎたのだろう、面白くなかった。

・・・それは別の話。

 

代表作は言わずもがな『月と6ペンス』。

10歳で孤児、牧師の叔父に引き取られイギリスへ。

14~15歳で肺結核を患い、南仏で転地療養。

ロンドンの医学校に学び、医師免許を取得。

第一次大戦では軍医、さらに諜報部員を務め

・・・という彼の半生自体が面白い。

 

さて、彼は通俗作家と評されもし、

映画化された作品も多いが『夫が多すぎて』も

1955年ミュージカルコメディとして製作されている。

 

勿論、今夜見たのはストレートプレイ。

役者の卵にコメディは難しい。

 

 

そして『戒厳令』は4日に続き、5日も売り切れました。

 

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