たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

餅つきと障子紙の張替え

2018年12月30日 17時39分16秒 | 暮らしの記録

いよいよ年の瀬も押し迫ってきました。
当地 今日も厳しい冷え込みで 屋外のポリバケツには 厚い氷が張っていました。
ただ 日中は 日射しが強く 陽だまりでは やや温かく感じる程で 身体を動かすには持って来いの天気でした。

「餅つき」
毎年 年の瀬が押し迫ってから やおらすることにしている餅つき、
今日 午前中に終わらせました。
餅つきと言っても もちろん 杵でペッタン、ペッタン・・ではなくて
餅つき機でするものですから 妻一人で 2時間弱で出来上がります。

「餅つき」については 昨年書き込んだことと全く同じなので 以下同文にします。

2017年12月26日の記事 → 「餅つき、そして、からみ餅」

「障子紙の張替え」
今年は 障子紙の張替えは 手抜き、パスするつもりでいたのですが、
「せめて 前の道路から モロに見える障子だけでも・・・・」
ということになり 
妻が餅つきをしている時間、急遽 取り掛かり 2枚だけですが 終わらせました。

2階南側の和室です。現在使っておらず 冬季間だけ 専ら 鉢植え植物様様、の部屋になっています。、
障子紙が新しくなり 気持ち良さそう?

何事も 切羽詰ってから ちょこちょこと ごまかしている爺さん、
もっと 真面目にやれーっ!てか。

 

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杉本苑子著 「姿見ずの橋」

2018年12月30日 05時58分39秒 | 読書記

図書館から借りていた 杉本苑子著 「姿見ずの橋」(上)(下) (大活字本)を 読み終えた。
江戸時代の武家や庶民、様々な身分に纏わる人間ドラマが描かれた時代小説短編、9編が収録された書である。

  (大活字本)

杉本苑子著 「姿見ずの橋」

「隣人」
主人公 医師の岡本順庵は 家老松井頼母と懇意で碁仲間でもあった。碁の対局中、隣家の御小納役日高幾馬上意討ちの話を耳にしてしまう。日高家族とは 日常不快な関係であったが 隣人のよしみで 上意討ちの情報を伝えてしまう。ところが、それは日高幾馬汚職事件を解決しようとする家老の計略で 脱走させて捕縛するこが目的だった。結局 日高幾馬は 刑場で斬首される。碁の対局をしながら 岡本順庵は まんまと家老の策にはまり 一役買ってしまったことに気が付き、嫌っていた隣家の八重千代松母子と犬のクロが流浪していく様を想い浮かべるのだった。武家社会の哀愁をにじませた作品。

「顔料」
落命した宗兵衛の息子善次の嫁お慶は 名古屋の芝居小屋で働いていたが 力づくでお慶を手にいれようとした役者の仙六の顔に重傷を負わせてしまった。お慶の息子鶴之助と共に江戸に出て 大部屋役者となった中村仙六、一人の女に突き詰めた男の愛執と憎悪、中村歌右衛門の芝の中で 明らかになっていく。ひがみねじくれて不幸だった人生の最期は、幽霊を演ずるために作った毒入り顔料を自ら塗り始める、隠微な男の凄まじい本性を描いている。

「睡蓮」
大奥お年寄り玉浦に 恋人の幕臣入江正之輔から細工菓子が贈られてきた。玉浦は 将軍綱吉、桂昌院に献じ、その前で切り分けようとすると その中からは 商人からの賄賂金子(きんす)が出てきて 綱吉を激怒させ 一大事となる。正之輔は無役となり松平美作守家預かりとなり 妻の初枝は実家喜多見家に戻った。正之輔が赦免され、迎えに行ったところ 近親相姦が判明、喜多見一族破滅の殺傷沙汰となり 正之輔は死んでしまう。「災厄のもとはすべてわたしにある」 玉浦を苦しめる。

「野末の虹」
荒川をはさんだ二つの村の夫々庄屋をつとめる家柄でありながら親同士が犬猿の仲、それを押し切って結婚した若い夫婦文次郎お峰、文次郎の父親伊兵衛とお峰の父親嘉右衛門の売り言葉、買い言葉で 1年も満たない内に離婚話が持ち上がっている。
争いをこじらせて殺人沙汰に及ぶが お峰は 老人二人を殺した下手人を文次郎と名指して 罪に落としいれ、自分も死ぬ覚悟に至る。
封建的な地域社会の悲劇、自我と愛に執した女を描いている。

「庭の藤棚」
歌塾を開き、一人息子の聡一郎の結婚資金や老後資金をこつこつ貯めていたしっかり者の中年女性 佐伯信子は 弟子の少女一家にいいように騙されて 虎の子まで奪われてしまう。聡一郎の相手が持参金付きで申し分の無い女性だったことで 立ち直る信子、憎むべき詐欺一家にもかかわらず 「どうしているかな あの人たち・・」、やるせなく ほんのり甘悲しく追想するところで 物語は終わっている。

「たたらを踏む女」
舞台は 越後の油田小屋、無私無欲の農村の善女、姑お粂思いの嫁お芳が 悲痛な経緯で起こす復讐事件、
仇は 姑を虐待して死に追いやった夫磯次と性悪な情婦菊野、お芳が 火打ちの火を飛ばし 井戸小屋は爆発、巨大な火柱が 男1人と女2人の命を飲み込んだ。

「夢の浮橋」
主人公は 労咳を病む武家女房千歳、夫多喜田太兵衛は 人並み外れた怪力を持つ粗暴な男、それまでまかり通っていた強者の暴力に対して 弱者の論理で 復讐していく経緯が描かれている。

「鉤(かぎ)」
江戸時代の産科医片倉鶴陵の学問的業績、職業に実体、人となりを描いた作品。
お梶が婿に迎えた 山崎玄脩も優れた産科医だが 異形の子を宿す恐れや失われゆく精霊への詫びと祈りの呪縛から妊娠を望まなかった。身ごもることもなく短い生涯を終えたお梶を主人公にした記録性のあるドラマである。

「姿見ずの橋」
幕末の頃 現在の新宿区に含まれる地、成子坂を下り切った底に 「姿見ずの橋」(後に淀橋と改名された橋)が有り そこに水車小屋が有ったことから 地元住民の反対を押し切り、幕府は火薬製造所を造った。住民の不安が現実となり 焔硝倉が爆発、大惨事となり、犠牲者が多数出たことが 江戸時代の随筆集に記述されているという。
その時代背景、事件事故をシチュエーションに捉えて 描かれた作品。
平和な村の茶屋で働いていた 母親孝行の娘玉緒のもとに 浪人坪内信兵衛が現れ、親愛の情が深まっていく中、爆発事故が起きる。 信兵衛は我が身を投げ打って 母子を救う。実の父親だったのだろうか。そこには隠された関係と人間愛が有った。
「みんな逝ってしまった。姿見ずの橋を通って どこか遠くへ・・・」