古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

感傷的な午後の珈琲   小池真理子

2022-08-16 09:25:42 | 本の紹介

河出文庫    2017年

 

小池女史という人はすごくロマンティックな人だ。どんな

 

時でも人は小説を読んできた、本を欲した、言葉は人を

 

救ってきた、と書く。言葉の持つ力を信じているのだろう。

 

女友達が大学時代フライドポテトを作ってくれた、と思い

 

出す。思えば、ぼくもいつも学生時代から、友達に冷凍の

 

フライドポテトを揚げていた。揚げてあげたダチは今でも

 

そのことを覚えているだろうか。いや、小池さんのように

 

は覚えていないような気がする。

 

猫はいつも生きているときも死んだ後も、自分を愛して

 

くれた人をそっと守り続ける生きものなのだ、と語る。

 

飛びちゃんやムーヤ、ロック、ミミ、ぼくの人生におい

 

て大切だった猫たちはぼくをそっと守ってくれている

 

だろうか。うん、守ってくれている気がする。ああ、

 

やっぱり、小池さんはロマンティストだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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