古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

愛のゆくえ    リチャード・ブローティガン

2022-08-22 02:40:42 | 小説の紹介

青木日出夫・訳   早川書房   1966年

 

ぼくははじめ、中絶か、キツイな、と思った。いま、

 

アメリカで妊娠中絶が法的に禁止になる州があるという。

 

レイプ、近親相姦、などでできた子供も堕胎できない

 

という。中絶できる自由は女性にあるべきだ、というのが

 

いまのぼくの考えだ。武田百合子さんが四回も中絶した、と

 

きいたときは、酷く傷付きもしたが。でも、それはその人の

 

自由なのであって、産まれてきて不幸って子供もたくさんいる

 

わけだし。

 

この本に出てくる自分で勝手に書いた本を持ってくる図書館って

 

すごくいい。そこに数年しばられている彼は、世間と隔絶され

 

ている。そこにはなにかを見ることはできるだろう。しかし、

 

それは、いいのだ。そんなことをしてもなんにもならない、

 

結局、図書館をクビになってしまう。堕胎したことでクビに

 

なってしまう、というところが、なんとも風刺的だ。

 

ああ、けど、ぼく、タネがないから妊娠させることは物理的に

 

ムリですわ、誰にいっとんねん、チーン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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