古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

司令の休暇  阿部昭

2023-12-19 02:47:02 | 小説の紹介
講談社文芸文庫 「新潮」昭和45年12月号

鵠沼海岸を読んでから、二カ月近く寝かせて

いて、読み始めた。父が癌になり、告知はし

ないで、死んでいく様をとつとつと描いている。

今どき、こんな小説読んでいるのはわしくらい

のものだろうな、と思いつつ耽読。

けっこう汚い描写とかもあるし、読むのは辛い。

それにひきかえ、感動があるわけでもないので、

つらいだけの読書だ。だけど、なんかおもしろい。

生と死の狭間を疑似体験できる気がする。

なんだかやねこい父をひとり、見送ったような、

ひと仕事した気分だ。なんとも父が死にはった

ことで、その妻のような、ホッとした気分さえ

感じる。

ぼくの読書も終われる。そう胸をなで下ろした。








































コメント
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