古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

猫の客 平出隆

2024-08-10 05:07:44 | 小説の紹介
河出文庫  2001年

ぼくは平出隆(ひらいで・たかし)氏と言う人を

存じ上げなかった。フランスでの成功、といって

も単行本3695部というから、大した成功でも

ないだろう。日本での知名度も著しく低いだろう。

この「猫の客」も説明が複雑で分かりにくく、ス

トーリーも極めて凡一。大して変わったことは起

こらない。チビと呼ばれる猫が隣りから半日以上

遊びに来ていて、その猫が神秘的なところのある

猫として描かれている。その猫も交通事故で突如

死んでしまう。不思議な死に方だったという。

現れ出たところと同じ場所で事故にあったのか、

ぐったりとしていたらしい。猫との出会いと別れ

を日本的な視点から描いたのが、フランスの親日

家にウケたのだろう。ぼくは、けっこう、退屈し

ないで読めたが、人によっては違った意見も出て

くるかもしれない。

知名度の低いのもなんとなく頷けるかもしれない。

1950年生まれの75歳。この本が代表作らしい。

(読了日 2024年7・11(木)19:48)
                (鶴岡 卓哉)       
コメント
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