古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

広島風土記  井伏鱒二

2025-02-26 10:33:12 | 本の紹介

中公文庫  2023年初版

 

井伏氏の「広島とその周辺」を描いた作品を

 

独自に選んだもの、と巻末にある。

 

これが広島だけの限定のものなのか、ちょっと

 

ぼくには判らない。

 

井伏氏の人生を描いた半生史、井伏氏は備後

 

福山在の加茂村の生まれ、とある。そこで疎開

 

していた時、原爆が落ちたらしいが、きのこ雲は

 

視ていない、と云う。

 

やはり秀でた文学者だったのだな、と思わせる箇所

 

は幾らでもあって、読ませるし、広島と云っても

 

広いのだな。ぼくは市内で暮らしているので、ずーずー

 

(とは云わないか)の広島弁と云うものにはあまり接

 

していないが、たまにおばちゃんやおじさんがこってこ

 

ての広島弁を操っているのを聞いて、あのイントネーショ

 

ンなんだよな、ドラマで広島弁を聞くのとはまるで違うよ

 

な、と思うのだ。

 

井伏氏は上京の折り、車夫の東京弁を聞いて、広島弁を

 

矯正するのを一種の諦めの気持ちを持った、と述懐して

 

いるが、ぼくに広島弁への憧れはまったくない。

 

(読了日 2025年1・23(木)17:35)

                (鶴岡 卓哉)


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