古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

うまい話  結城昌治

2024-09-19 04:01:00 | 本の紹介

「奇妙な味の小説」所収。

 

金持ちの老婆を殺して、金をせしめようという

 

話に、これで悪事も最後にしようという代吉と

 

兵馬という男は乗った。渋木という男の案だが、

 

そんなに殺してしまうのだし、うまい話でもな

 

いと思うのだが、えてして、犯罪者というのは、

 

馬鹿が多いらしい。大体、馬鹿じゃなきゃ、犯罪

 

なんてしない。それに、殺した金で政治家になる

 

だのと本気で考えるほどの馬鹿だ。

 

きっと、今どき、この奇妙な味の小説を読もうという

 

人もいないだろう。だから、言ってしまうと、渋木

 

が人間のレバーを食ったことがあるか? と問う。

 

実に人間のレバーはうまそうだ。そうだ、この代吉

 

と兵馬も、この老婆と渋木はグルで、レバーになって

 

喰われちまうらしいのだ、怖ぇー、怖いわあ。

 

(読了日 2024年 8・26(月)22:20)

                 (鶴岡 卓哉)

 


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