「奇妙な味の小説」所収。
金持ちの老婆を殺して、金をせしめようという
話に、これで悪事も最後にしようという代吉と
兵馬という男は乗った。渋木という男の案だが、
そんなに殺してしまうのだし、うまい話でもな
いと思うのだが、えてして、犯罪者というのは、
馬鹿が多いらしい。大体、馬鹿じゃなきゃ、犯罪
なんてしない。それに、殺した金で政治家になる
だのと本気で考えるほどの馬鹿だ。
きっと、今どき、この奇妙な味の小説を読もうという
人もいないだろう。だから、言ってしまうと、渋木
が人間のレバーを食ったことがあるか? と問う。
実に人間のレバーはうまそうだ。そうだ、この代吉
と兵馬も、この老婆と渋木はグルで、レバーになって
喰われちまうらしいのだ、怖ぇー、怖いわあ。
(読了日 2024年 8・26(月)22:20)
(鶴岡 卓哉)
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