新潮社 2004年
月島物語につづいて手に入った本が本書であり、
本書は氏が高校に入ってから卒業、浪人して、
東大の文三に入るまでの心の動き、趣味、つまり、
ビートルズやバロウズ、ガロ、COMあたりについ
て言及した書であり、バリケード封鎖した際の
状況が綴られている。
バリ封を直截、企てたわけではなく、ある日、学校
に行くと、教室がバリ封してあり、どうやって入った
のだか、教室に入り、その頃親しかった者たちと合流
し、食べ物が必要だ、長くなりそうだから、と思った氏は
家に帰り、食べ物を調達して戻ってみると、きれいさっ
ぱりバリ封は影も形もなくなって、椅子も机もきれいに
戻されていたと云う。この裏切りに苛立った氏は、窓を
割ったと云うが、どこまでもフィクション的な感じが
拭えない。と云うか、氏はこれはフィクションだ、と
言い切っている。
ぼくはビートルズもジョン・レノンも全部聴いたし、
ゴダールも好きな監督であり、実験的作風に惹かれる
ところも似ていると感じた。が、ぼくは、残念ながら、
東大に行けるほど優秀な頭脳を持ち合せていないのだ
った。ひぇー。
(読了日 2024年12・10(火)11:20)
(鶴岡 卓哉)
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