古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

荷風散策 ‐紅茶のあとさき‐ 江藤淳

2025-01-12 11:15:18 | 本の紹介

新潮文庫  平成8年

 

広島の横川の楢さんでこの古本を贖って、三週間

 

かけて、じっくりと読んだ。

 

始め、荷風散策との題から、荷風散人の好きだった

 

散歩の道行きを書いたものかと思い込んでいたの

 

だが、荷風散人の文章をそのまま載せている部分が

 

半分は占めると云う評論であった。

 

ぼくは、想うのだが、荷風散人はまるで、舞台のレビ

 

ューを視るような格好で股を開いて坐っている女を

 

批判的に描いているが、散人のような好色で、漁色し

 

ているような色ボケ男が、そんな現代風な女を作った、

 

張本人ではないか、と云うことだ。

 

好色男だったが、偏奇館が戦火で焼けてしまってからは、

 

食ボケになられたようで、その様子もヘンだったと云う。

 

江藤氏は本書を書いた三年後、平成11年に亡くなられた。

 

RIP。

 

(読了日 2024年12・11(水)7:03)

                (鶴岡 卓哉)     

 

 

 

 

 


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