新潮文庫
なんともイヤな話だ、と思った。肺病やみの姉は最後に
死んでしまうのもそうだし、なんとも救われない話であ
るが、ラスト3行で、作家として成功したことがほのめ
かされているのが、明るい希望となっている。
ぼくも東京時代に、病気で働けもしなかったところを
チチに毎日、激しくいびられて、働けだの、将来はどう
すんだ、このバカヤロー、だの言われて、たいへん困った
日々を送っていたことも思い出し、この主人公の、友人
たちからおカネを無心したり、不義理したりするのを、
苦々しい気持ちで読んだ。
まったく若いときとは、なんともはや救いようのないこと
か、と思った。
(読了日 2023年4・23(日)17:57)
(鶴岡 卓哉)
なんともイヤな話だ、と思った。肺病やみの姉は最後に
死んでしまうのもそうだし、なんとも救われない話であ
るが、ラスト3行で、作家として成功したことがほのめ
かされているのが、明るい希望となっている。
ぼくも東京時代に、病気で働けもしなかったところを
チチに毎日、激しくいびられて、働けだの、将来はどう
すんだ、このバカヤロー、だの言われて、たいへん困った
日々を送っていたことも思い出し、この主人公の、友人
たちからおカネを無心したり、不義理したりするのを、
苦々しい気持ちで読んだ。
まったく若いときとは、なんともはや救いようのないこと
か、と思った。
(読了日 2023年4・23(日)17:57)
(鶴岡 卓哉)
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