講談社 1990年
ようやく出会えた女ズーというキャラクターも死んでしまい、
シーナさん、それはないじゃないかと、フンマンやるかたな
い気持ちは抱きつつ、なんか心にぽっかりと穴があくほど
この物語にのめりこんでいる。
そして、言葉の話せない少年に出会う、ここでもテーマは
言葉ということになろう。言葉にすると、水という存在。この
骨太の物語に魅了されて五日、ボクの知の冒険も一応の
終点を見た、が、読み終わって気づいた、ズーの死も決して
ムダではなかった、あれは必要な死だったのだ、と。
新たに物語を語り継ぐための犠牲だったのだ、と。
ボクらは伝説を目の前にして初めて、小説の持つちからを
知ることとなる……合唱。
(鶴岡卓哉)
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