松宮史朗・訳 新潮文庫 平成17年
本書は副題に谷崎・川端・三島・安部・司馬と
あるように、それぞれ5人の作家を評している。
今回はその谷崎を見てゆこうという趣向である。
キーン氏は97歳で2019年までご存命だったので、
谷崎とも実際会い、話しを交わしている。
キーン氏も悔いているが、それらの時の事書き記して
いなかったらしく、忘れ去られたようで、記述も
少ない。作品に対する賞賛の記述が多い。1953年
末、トルコへ行く道すがら「細雪」を困難を乗り越えて読み
「蓼喰う虫」(たでくうむし)の翻訳を谷崎に渡して欲しい
とエドワード・サイデンステッカーに依頼され、下鴨の
谷崎邸に向かう、それが、初遭遇だ。
谷崎は和服姿で、1Hほど気楽に話したそうだが、本当は
谷崎氏というのは男に興味はなく、来客嫌いで有名だった
と云う。
(読了日 2024年10・6(日)15:16)
(鶴岡 卓哉)
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