文春文庫 平成10年
始め、猫派、犬派の見解で相違があったが、
つつがなく読み進めた。
本書は古本屋でもある、ぼくと同業の筆者が
出会った本について書いている。
さすがは本のプロ、その読む本も幅広い。
ひとつひとつ拾っていてはキリがないが、
例えば、お礼の声では、山城隆一氏のお別れ会
のご案内をいただいた、からに始まり、一切
啼かなかったオシボリと云う猫が、最後の
お別れになろうという時に、ニャーお、ニャーお
と二度大きな声でないたという、猫好きなら、涙
ぐんでしまう挿話だ。それぞれが5Pほどでまとめ
られていて、切れ味も鋭く、読み心地も爽やかだ。
この人はきっと、猫派なのだろう、と思う故、ぼくは
安心して読めるのであった。
(読了日 2024年10・6(日)12:10)
(鶴岡 卓哉)
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