古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

天平の甍   井上靖

2023-12-07 12:30:43 | 小説の紹介
新潮文庫  昭和32年

普照らが主人公となり、日本に渡来

することを描いた小説である。知識

を得るためには、大きなリスクを負

わなければならない世界。

経典を運ぶのも命掛け、命と経典とど

っちが大事なのか、というくらいに、

船に積み込む。

その文章は、けっこう難解で、漢字が

異常に多く、難儀するがと思いきや、

これ意外とけっこうすらすらと楽しく

読める。本当の知識について描くと、

読みやすくなってくる、というのが

常套なのかもしれない。
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コンテスト    グレイス・ペイリー

2023-12-06 04:08:23 | 小説の紹介
村上春樹・訳

新聞のユダヤ人に関するコンテストで

裏方を務め、女を優勝させたF。ドティー

ワッサーマンは優勝商品の五千ドルと

イスラエルへの旅行などを手にする。

結局、このFという男はドティー・

ワッサーマンに利用されただけなのか。

一読すると、この男が、ドティーを蹴った

ようにもとれる。が、最後は振られること

になって、悲劇的な雰囲気になっている。

このクイズっていうのも、なんか腑に落ちない

クイズなのだが、ドティーって女は調子の

いい女なのか? いや、よくわからんかった、

というのも事実としてある。

多分、あまりそこら辺は明確ではないように書

かれているようだ。

(2023年11・7(火)23:45)




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いちばん大きな声    グレイス・ペイリー

2023-12-05 06:43:13 | 小説の紹介
村上春樹・訳

クラスでいちばん大きな声なことによって、

クラスの舞台劇で主役級をやることになって

しまった女の子。まあ、単純な話ですよ。

劇の一場面を引き延ばしたようなね。

いわゆる劇だとは思いますよ。文章で劇を

やるとどうなるか、人と違って、突出した

ものがあるっていうのは、褒められたもの

です。

(読了日 2023年11・6(月)0:00)














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詩 悪夢    鶴岡卓哉

2023-12-04 07:49:50 | 詩・ポエム
文学もののレビューもいささか飽きが来

てきたので、今日は久々に、僕の詩をご

紹介しようかな、と思います。

悪夢

VTRの中の悪魔がボクに

また見せる……何度も何度も

あの首吊りの死体の内臓の腐乱

腐臭の中でのたうち回るボクの首

片手のない道化がボクを誘う

意味のない言葉がボクを悩ます

リズムの中に血が脈打つ……ビートだ!

ボクのステップが一晩中、地球に響く

ノイズの先にボクの文字が浮かぶ

もうすぐ……手を伸ばせ!

新しい自分が扉の向こうにいるはず

血のついた手でドアのノブを握る……恐怖

はっきりと分かる……ボクは

未来の人間だ!

以上です。

ちょっと怖いイメージですかね。怖がりの

人には、悪いけど、ぼくは、怖いの好きな

んですよね。TVでも、怖いのは平気で見

ちゃう人です。怖いって感覚が面白いんで

すね。自分で。

このブログも、純粋にぼくの趣味でやって

いるので、この前も書いたけど、部活気分

ですよ。学生の時、あんまり部活ってやっ

てこなかったんですけど。ボランティアと

かも言ってみれば、部活でしょ。

いや、なんの話してたんだっけかな、兎に

角、うさぎのつの、もうそろそろお開きに

しますか、では。






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淡いピンクのロースト  グレイス・ペイリー

2023-12-03 06:33:55 | 小説の紹介
村上春樹・訳

いったいなんのこっちゃで、まったくわけが

わからなかった。

淡いピンクのローストとは、どうやら人肉の

ことを指すらしいが、本筋とはまったく関係

がないらしい。どうにもストーリーらしきも

のもないし、イミフだ。こんなものをどうし

ても訳したいという春樹氏の気持ちもわから

ない。

でも、この短編にもひとつ、心に残る文章が

あって、おじいさんにもう一回人生をやり直

せるとしたらどんなところを前とは違えたいと

思う? と言う問いに、おじいさんは、毎日

欠かさずジムに行くよ。仕事なんてクソ食らえ、

女なんぞクソ食らえ、ガンガンと鍛えまくって、

神様だってうまく壊せないくらいの身体を作る、

と言わせている。

そうか、ぼくもトレーニングを毎日やり続けて

正解なのだな、と納得した。

かといって、最近では一読して、さっとわかって

しまうってのも物足りなくかんじてしまうのだ。

(読了日 2023年 11・4(土)11:45)


 

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マイ・ロスト・シティー フィッツジェラルド

2023-12-01 22:02:32 | 小説の紹介
村上春樹・訳

表題作の短編で、エッセイだと思われる。

1929年の大恐慌の前夜の狂騒が描か

れている。

だんだんフィッツジェラルドのその人の

文章のリズムと言うものが、僕の中に入

ってきて、咀嚼されてき始めたのに、こ

れで終わりかと思うと、淋しい限りで、

もっと短編を読んでみたいという欲求に

囚われる。どれもすごく良かったような気

が、しばらくすると、湧きがってきている。

どうしても、フィッツジェラルドが読みた

くて開いた文庫本。

この文庫本すごく汚いんであるが、愛着も

ある。僕の勘は狂っていなかったようである。

本書を読めて、ホントに良かった、という

感慨が湧いてくる。けど、このタイトル、

失われた街、の方が良くないか?

(2023年11・3(金)15:05)
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