絶対権力に反抗する男
* * * * * * * *
これはなかなかドキドキハラハラするシーンたっぷりのサスペンスでした。
アクションシーンは特にないのですけどね。
そんなのはなくても、これだけじっくり見せ所があって、見るものを引き付けることができるというのはさすが。
クリント・イーストウッドは、プロの泥棒、ルーサーという役どころですね。
資産家の屋敷にセキュリティを破って忍び込み、宝石や札束を奪う。
しかし人を傷つけたことはない、と。
この物語でも、まずさっそくある屋敷に忍び込むんですね。
ところが、もう引き上げようというときに人が来る。
この豪邸の持ち主サリバンの妻とその間男。
慌てて隠し部屋に隠れて様子をうかがうルーサー。
ところが男は酔って女に乱暴し、逆上した女はナイフを持ち出す。このままでは逆に男が危ない、と、そのとき銃声がして、女は撃ち殺されてしまった。
なんとなんと、この間男は実は米大統領だったのです!!
2人の護衛官と大統領補佐官が現れ大統領を守るために女を射殺。
そしてこの事件の証拠隠滅をはかる。
そりゃーもう、本当に見てはいけないものを見てしまったんですねー。くわばらくわばら。
そしてルーサーはかなり危険な立場に追い込まれてしまうわけですね。
警察からは殺人犯と疑われ、大統領一派からは危険な目撃者として追われ、妻を亡くしたサリバンからは復讐のために狙われる。
とりあえず盗みに成功したルーサーは、何も見なかったことにして海外逃亡を図ろうとしたんだよね。
そう、ところが、テレビで当の大統領が、白々しくタリバンに同情し抱きしめ、逆に自分のPRにしているのを見て、彼の正義感に火がついてしまった。
彼の戦いが始まる・・・と。
イヤとにかくドキドキ緊張感を誘うシーンが多かったと思う。
隠し部屋で成り行きを見守るルーサー。
殺人が起こったとき、彼らは警察を呼ぼうか相談してましたよね。
それはまたルーサーにとっては命取りだし。
逃げるにも逃げられない。
刑事セスと語り合うシーンもなかなか・・・。
一見穏やかに親しげに話しながら、腹の底を探り合うってとこね。
最大は、カフェで娘に会いにやってくるルーサーを何重もの敵が待ち構えているところだね。
そう、いったいどうやってこの危機をくぐり抜けるのか。
実にハラハラさせられます。
それでいて、ルーサーと娘の絆がまたいい感じで描かれていますね。
滅多に家に居着かなかった前科者の父を娘は毛嫌いしているのだけれど。
嫌われながらも、実はきちんと娘を見守っていた父。
泣かせますねえ・・・。
その娘にほの字のエド・ハリスの刑事もなんかしみじみ来ます。
やはりこの時期、イーストウッドは監督としてまさに円熟してますねえ。
どこでどう観客を楽しませるか、そういうことがぴたっとツボにはまっている。
納得のいく作品です。
原題Absolute Power はすなわち「絶対権力」。
大統領のことですね。
この絶対権力に反抗する男の物語ってことだなあ。
1997/アメリカ/121分
監督:クリント・イーストウッド
原作;デビッド・バルダッシ
出演:クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、エド・ハリス、ジュディ・デイビス、ローラ・リニー
目撃 [DVD] | |
クリント・イーストウッド,デヴィッド・バルダッツ | |
ワーナー・ホーム・ビデオ |
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これはなかなかドキドキハラハラするシーンたっぷりのサスペンスでした。
アクションシーンは特にないのですけどね。
そんなのはなくても、これだけじっくり見せ所があって、見るものを引き付けることができるというのはさすが。
クリント・イーストウッドは、プロの泥棒、ルーサーという役どころですね。
資産家の屋敷にセキュリティを破って忍び込み、宝石や札束を奪う。
しかし人を傷つけたことはない、と。
この物語でも、まずさっそくある屋敷に忍び込むんですね。
ところが、もう引き上げようというときに人が来る。
この豪邸の持ち主サリバンの妻とその間男。
慌てて隠し部屋に隠れて様子をうかがうルーサー。
ところが男は酔って女に乱暴し、逆上した女はナイフを持ち出す。このままでは逆に男が危ない、と、そのとき銃声がして、女は撃ち殺されてしまった。
なんとなんと、この間男は実は米大統領だったのです!!
2人の護衛官と大統領補佐官が現れ大統領を守るために女を射殺。
そしてこの事件の証拠隠滅をはかる。
そりゃーもう、本当に見てはいけないものを見てしまったんですねー。くわばらくわばら。
そしてルーサーはかなり危険な立場に追い込まれてしまうわけですね。
警察からは殺人犯と疑われ、大統領一派からは危険な目撃者として追われ、妻を亡くしたサリバンからは復讐のために狙われる。
とりあえず盗みに成功したルーサーは、何も見なかったことにして海外逃亡を図ろうとしたんだよね。
そう、ところが、テレビで当の大統領が、白々しくタリバンに同情し抱きしめ、逆に自分のPRにしているのを見て、彼の正義感に火がついてしまった。
彼の戦いが始まる・・・と。
イヤとにかくドキドキ緊張感を誘うシーンが多かったと思う。
隠し部屋で成り行きを見守るルーサー。
殺人が起こったとき、彼らは警察を呼ぼうか相談してましたよね。
それはまたルーサーにとっては命取りだし。
逃げるにも逃げられない。
刑事セスと語り合うシーンもなかなか・・・。
一見穏やかに親しげに話しながら、腹の底を探り合うってとこね。
最大は、カフェで娘に会いにやってくるルーサーを何重もの敵が待ち構えているところだね。
そう、いったいどうやってこの危機をくぐり抜けるのか。
実にハラハラさせられます。
それでいて、ルーサーと娘の絆がまたいい感じで描かれていますね。
滅多に家に居着かなかった前科者の父を娘は毛嫌いしているのだけれど。
嫌われながらも、実はきちんと娘を見守っていた父。
泣かせますねえ・・・。
その娘にほの字のエド・ハリスの刑事もなんかしみじみ来ます。
やはりこの時期、イーストウッドは監督としてまさに円熟してますねえ。
どこでどう観客を楽しませるか、そういうことがぴたっとツボにはまっている。
納得のいく作品です。
原題Absolute Power はすなわち「絶対権力」。
大統領のことですね。
この絶対権力に反抗する男の物語ってことだなあ。
1997/アメリカ/121分
監督:クリント・イーストウッド
原作;デビッド・バルダッシ
出演:クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、エド・ハリス、ジュディ・デイビス、ローラ・リニー