多くの人の手に守られて
* * * * * * * * * *
この作品、とても楽しみにしていました。
スピルバーグ監督作品だからというだけではありません。
馬が好きなんです。
競馬はやりませんけれど、馬の走る姿が、とても美しくて・・・。
もともと動物モノの作品も大好きですしね。
さて、舞台は第一次世界大戦前夜から始まります。
イギリスの農家の少年アルバートは、近くの牧場で子馬が生まれるところを目撃しました。
母馬と一緒に野をかけ成長していくその子馬に愛着を感じます。
そしてある日、父が馬の競りで無理やり買ってきたのがその馬。
しかし、サラブレットのその馬は、農耕には向きませんし、
小作でやっと食べている彼の家には、全く分不相応のものでした。
けれど、アルバートはその馬ジョーイと心を通わし、
皆には無理と言われた畑起こしまでやって見せます。
ところがそんな時、戦争が始まります。
アルバートの家はやはり生活が苦しく、ジョーイを軍馬として手放さなければならなくなります。
ジョーイは激戦下のフランスへ送られ、数奇な運命が始まるのです。
ジョーイの持ち主が転々と変わっていくのですが、皆馬を愛しています。
銃撃の下を潜りぬけ、大砲の運搬という厳しい労役に耐え・・・。
それでもジョーイが生き抜いていけたのは、やはり人の手があったから。
誰もが自分のことで精一杯という時代・状況にありながら、
それでも馬を生かし、愛したいという思いに人々は突き動かされる。
すぐに戦争に走るのが人の本質ではあるかもしれないけれど、
こうして他の生き物の命を大切に愛おしむことができるのも人間なんですよね。
イギリス、ドイツ、フランス、それぞれどの国の人達にも等しくそれはある。
言葉のない動物であるからこそ、
かえってどこの人々とも分かり合える感じです。
また、あの黒馬との友情(?)にも泣かされてしまいました。
作りすぎかもしれないけれど・・・。
いやはや、なんていいやつなんだ。ジョーイ!!
考えてみるとこの作品の登場人物たちは、皆戦争が嫌い。
アルバートのお父さんは、かつての戦争で武勲を立て勲章をもらいましたが、
そのことをちっとも自慢だとは思っていません。
むしろ悔やんでいます。
ジョーイを預かった将校にしても、本来乗馬やスケッチが好きな知的紳士。
軍からの脱走を図る兄弟や、
軍に食料を略奪されてしまう老人と孫娘。
アルバート自身、自ら志願して兵役についたのですが、それはジョーイを探すため。
いや、本当にそうなのです。
この映画だけにかかわらず、殆どの人は戦争を望んだりはしない。
それがどうして起こってしまうのか。
ジョーイの奇跡は、多くの無名の人々の戦争への呪詛が産み出したものなのかもしれません。
戦争に馬が使われたのは、この第1次大戦くらいまででしょうか。
2次大戦では、ジープや戦車が使われるようになっていますよね。
馬のためには良かったですね・・・。
人のためには良かったのかどうかわかりませんが。
ジョーイは栗毛。
額に菱形の白い星。
足元が白くて靴下を履いたよう。
美しい馬です。
撮影には決まった1頭ではなく、多くの馬がメイクをして使われたそうです。
それにしても、馬も犬と変わらないくらい、しっかり演技するものですね。
感嘆に値します。
他に、馬の活躍する作品は・・・
シービスケット(トビー・マグワイア!)
→オーシャン・オブ・ファイヤー(ヴィゴ・モーテンセン!!)
→ペイルライダー(クリント・イーストウッド!!!)
どれもいいですよ(^o^)
「戦火の馬」
2012/アメリカ/147分
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ジェレミー・アーバイン、エミリー・ワトソン、デビッド・シューリス、ピーター・ミュラン
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この作品、とても楽しみにしていました。
スピルバーグ監督作品だからというだけではありません。
馬が好きなんです。
競馬はやりませんけれど、馬の走る姿が、とても美しくて・・・。
もともと動物モノの作品も大好きですしね。
さて、舞台は第一次世界大戦前夜から始まります。
イギリスの農家の少年アルバートは、近くの牧場で子馬が生まれるところを目撃しました。
母馬と一緒に野をかけ成長していくその子馬に愛着を感じます。
そしてある日、父が馬の競りで無理やり買ってきたのがその馬。
しかし、サラブレットのその馬は、農耕には向きませんし、
小作でやっと食べている彼の家には、全く分不相応のものでした。
けれど、アルバートはその馬ジョーイと心を通わし、
皆には無理と言われた畑起こしまでやって見せます。
ところがそんな時、戦争が始まります。
アルバートの家はやはり生活が苦しく、ジョーイを軍馬として手放さなければならなくなります。
ジョーイは激戦下のフランスへ送られ、数奇な運命が始まるのです。
ジョーイの持ち主が転々と変わっていくのですが、皆馬を愛しています。
銃撃の下を潜りぬけ、大砲の運搬という厳しい労役に耐え・・・。
それでもジョーイが生き抜いていけたのは、やはり人の手があったから。
誰もが自分のことで精一杯という時代・状況にありながら、
それでも馬を生かし、愛したいという思いに人々は突き動かされる。
すぐに戦争に走るのが人の本質ではあるかもしれないけれど、
こうして他の生き物の命を大切に愛おしむことができるのも人間なんですよね。
イギリス、ドイツ、フランス、それぞれどの国の人達にも等しくそれはある。
言葉のない動物であるからこそ、
かえってどこの人々とも分かり合える感じです。
また、あの黒馬との友情(?)にも泣かされてしまいました。
作りすぎかもしれないけれど・・・。
いやはや、なんていいやつなんだ。ジョーイ!!
考えてみるとこの作品の登場人物たちは、皆戦争が嫌い。
アルバートのお父さんは、かつての戦争で武勲を立て勲章をもらいましたが、
そのことをちっとも自慢だとは思っていません。
むしろ悔やんでいます。
ジョーイを預かった将校にしても、本来乗馬やスケッチが好きな知的紳士。
軍からの脱走を図る兄弟や、
軍に食料を略奪されてしまう老人と孫娘。
アルバート自身、自ら志願して兵役についたのですが、それはジョーイを探すため。
いや、本当にそうなのです。
この映画だけにかかわらず、殆どの人は戦争を望んだりはしない。
それがどうして起こってしまうのか。
ジョーイの奇跡は、多くの無名の人々の戦争への呪詛が産み出したものなのかもしれません。
戦争に馬が使われたのは、この第1次大戦くらいまででしょうか。
2次大戦では、ジープや戦車が使われるようになっていますよね。
馬のためには良かったですね・・・。
人のためには良かったのかどうかわかりませんが。
ジョーイは栗毛。
額に菱形の白い星。
足元が白くて靴下を履いたよう。
美しい馬です。
撮影には決まった1頭ではなく、多くの馬がメイクをして使われたそうです。
それにしても、馬も犬と変わらないくらい、しっかり演技するものですね。
感嘆に値します。
他に、馬の活躍する作品は・・・
シービスケット(トビー・マグワイア!)
→オーシャン・オブ・ファイヤー(ヴィゴ・モーテンセン!!)
→ペイルライダー(クリント・イーストウッド!!!)
どれもいいですよ(^o^)
「戦火の馬」
2012/アメリカ/147分
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ジェレミー・アーバイン、エミリー・ワトソン、デビッド・シューリス、ピーター・ミュラン