映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ザ・エージェント

2018年01月26日 | 映画(さ行)
君がいて、僕は完全になる。



* * * * * * * * * *

まだ見ていないトム・クルーズ出演作を発見!


スポーツエージェントのジェリー・マクガイア(トム・クルーズ)は、
今のマネー最優先のエージェントの方法に疑問を感じています。
ある時思いつくままに選手本位の、心を大事した方法の提案書を作り、
会社内に配りました。
ところがそのことがもとで彼はクビ。
ただ一人彼の考えに共感してくれた会計係のドロシー(レニー・ゼルウィガー)と、
独立することになりました。
しかし、多くのクライアントは元の会社から移ってはくれず、
唯一残ったのが落ちこぼれのフットボール選手。
ジェリーは彼一人を武器として悪戦苦闘をはじめます。



本作、スポーツエージェントの話というよりも、
ジェリーとドロシーのラブストーリーとしての比重が大きかった。
ドロシーは、バツイチの子持ち。
シングルマザーとして必死にまだ幼い子どもを育てています。
そんな彼女が安定した以前の職場を去るのは
実はとてもリスキーなことだったのです。
でも、ジェリーの人間味のある主張にかけたのですね。
しかし以前失敗しているからこそ、ちょっと恋にも臆病になる。
恋に逡巡するドロシーの姿は「ブリジット・ジョーンズ」にも通じるところがあるけれど・・・、
本作は1996年。
「ブリジット・ジョーンズ」は2001年。
この後だったんですね。


それでも、2人は互いに心を通わせて、晴れてゴールイン。
けれど物語はそこでは終わらない。
ドロシーは、ジェリーに何か物足りないものを感じてしまうのです。
外みには、妻もその子どもも大事にする優しい夫に見える。
それでも納得できないドロシー。
う~ん、しかし私は普通の結婚生活、夫婦ってこんなものなのでは・・・
と、思ってしまいました。
これ以上のものとは、一体何なのか。


でも最後まで見てなんだかガーンと胸を打たれました。

「君がいて、僕は完全になる。」

そうか、そういうことが本当の結婚と言うものなのか・・・。
この年までわかっていなかったなあ・・・と。
皆さまの結婚はいかがですか?

ザ・エージェント (1枚組) [DVD]
トム・クルーズ,レニー・ゼルウィガー,キューバ・グッディングJr.,ケリー・プレストン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


<J-COMオンデマンドにて>

「ザ・エージェント」
1996年/アメリカ/138分
監督:キャメロン・クロウ
出演:トム・クルーズ、レニー・ゼルウィガー、ボニー・ハント、レジーナ・キング、キューバ・グッディング・Jr
夫婦観度★★★★☆
ハートウォーミング度★★★★☆
満足度★★★.5