映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

帝一の國

2018年01月23日 | 映画(た行)
美味しいキャストが活きる



* * * * * * * * * *

全国屈指のエリートたちが集まる超名門海帝高校。
政財界に強力なコネを持つこの学校で、
生徒会長を務めた者には将来の内閣入りが確約されていると言われています。
帝一(菅田将暉)は、総理大臣になって自分の国を造るという夢を持っており、
そのためにはまず生徒会長の座につかなければなりません。
2年後の生徒会長選挙で優位に立つため、
命がけの権力闘争の中に身を投じていきます。


生徒会長になるための政権闘争・・・と、予告を見たあたりでは敬遠していたのですが、
この豪華キャストに目がくらんで拝見した次第。
どんな汚い手を使っても優位に立ちたいと、ギラギラの野心に燃える帝一に菅田将暉さん。

彼の親友で、ひたすら彼のサポートにつく、ちょっとカマっぽい男子に志尊淳さん。

幼い頃からの帝一の宿命のライバルであるイヤなヤツに野村周平さん。

ドロドロの権力闘争からは一歩引いた、爽やかでカッコイイキーパーソンに竹内涼真さん。

この度の会長選挙で一番有利と言われる金髪ハーフ、氷室ローランドに間宮祥太朗さん。

冷静沈着、聡明でいつも穏やか、ローランドの対抗候補に千葉雄大さん。



この配役を見るだけでなんだかニマニマと笑いたくなってしまう・・・。
見はじめてすぐにこの海帝高校ワールドに魅了されていきました。


しかも、やたらと暑苦しい権力闘争ばかりではなくて、
裏でお金をばらまくようなやり方は、後できっと自分に不利になって返ってくる
ということなども押さえてあったりするのも心憎い。
この高校は男女交際を禁止されているため、
帝一は幼馴染の美美子(永野芽郁)と話をする時には
盗聴を恐れて、糸電話だったりするのがまた、なんともほのぼのしている。



そもそも帝一がなぜそんなにも総理大臣になりたいのか、というその訳も傑作。
いや、それ、手段が違うだろう、と思ってしまいますが、
しかしそれも幼いときの刷り込みというものか・・・。
いよいよもうダメか・・・というときには切腹しようとするのにも爆笑。
菅田将暉さんの顔面アクションが活きる!
そして物語は、そう単純に爽やかには終わらないというのもミソですね。
わ~、面白かった。
劇場に見に行けば良かったなあ・・・。



<J-COMオンデマンドにて>
「帝一の國」
2017年/日本/118分
監督:永井聡
原作;古屋兎丸
出演:菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大、永野芽郁
権力闘争度★★★★★
ユーモア度★★★★★
満足度★★★★★