映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

リトル・シングス

2022年02月06日 | 映画(ら行)

ビターな警察モノ

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題名だけ見ると何かかわいらしい感じがするのですが、とんでもない!
実に苦い作品です。

カリフォルニア州カーン郡巡査のディーク(デンゼル・ワシントン)。
事件の証拠を受け取るためにロサンゼルス市警へ出かけます。
その任務はすぐに終わるはずだったのですが、
そこで、とある連続殺人事件の捜査に協力することに。
実は、ディークは以前ここの敏腕刑事だったのです。
この事件の指揮を執るのは、バクスター(ラミ・マレック)。
彼はディークの経験とするどい勘を認め、
彼に協力を仰ぎ、共に捜査に当たることにしたのです。
やがて、一人の容疑者、スパルマ(ジャレット・レト)が浮かび上がりますが、
ディークの勘が彼を犯人だと指し示すものの、確たる証拠がない・・・。

 

ディークは捜査に熱中するあまりに、よく問題を引き起こしていました。
どうもそれが今、昇進もせずに地方に埋もれている原因らしいのです。
妻子とも別れて一人暮らし。

しかし捜査に当たる姿勢は今も変わりません。
バクスターは次第に彼の熱意に影響され巻き込まれていきます。

さて一方、犯人かと思われるスパルマもまた、一筋縄ではいかない。
証拠があるわけないと強い自信があるためか、
事情聴取にも動ぜず、不適な笑みを浮かべます。

次第に「三人の名優の対決」のような構図になっていきますね。
ここは見所です。

そして思いがけない結末に、私たちは言葉を失うことになります。
人というのはたとえ警官でも完全ではないのだなあ・・・。
苦い、苦い・・・。

 

<WOWOW視聴にて>

「リトル・シングス」

2021年/アメリカ/128分

監督・脚本:ジョン・リー・ハンコック

出演:デンゼル・ワシントン、ラミ・マレック、ジャレッド・レト

 

捜査への熱中度★★★★★

満足度★★★.5



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